スーパーカーは日本の雪道に耐えられるか? いやいや無理でしょ、とあっさりあきらめてはいけません。フェラーリにはマルチな性能を持ったGTC4ルッソというモデルがあるのです。その実力を証明するために、GENROQ編集部はウインタータイヤに履き替えて、一路宗谷岬を目指しました。絶賛発売中の『GENROQ』2018年4月号に掲載した冒険譚の裏話を(宣伝を兼ねて)お伝えします。PHOTO◎小林邦寿(Kunihisa Kobayashi)

稚内港の北防波堤ドームは、さすが北海道遺産の美しさ。

編集部内だけでなく、各方面から「危ないから」「お金かかるから」「自分だけずるい」など中止の圧力がかかった宗谷岬ツアー。フェラーリでも正しく使えば、正しく走れば、正しく計画すれば冬の宗谷岬に行けるということを証明したかったのですが、結果から言えば見事に辿り着けました。すごいぞ! フェラーリ!

羽田空港から出発! すでに空は曇天です。

ちなみに今回の東京から稚内を目指すルートは羽田空港から始まりました。まずは大阪在住のレーシングドライバー、田中哲也さんが午前中の便で到着するのをお迎えし、東北道を北上。仙台で別の試乗会を終えたモータージャーナリスト、高平高輝さんと合流して、仙台港からフェリーに乗り、翌日の昼頃に苫小牧港から北海道に上陸。そこから一気に稚内を目指し、翌朝宗谷岬で撮影して、また一気に苫小牧港に戻り、夜発のフェリーに乗って仙台港に帰り帰京するという3泊4日弾丸ツアーです。

仙台港に到着し、翌日の北海道上陸に備えて給油中のフェラーリGTC4ルッソとレンジローバー・オートバイオグラフィ。

東京にも大雪が降る──そんな天気予報が出された月曜にわれわれは出発しました。日本海側は国道で何日も立ち往生があった週です。実際われわれが北海道に上陸してからも道央道が吹雪で通行止めで、ICを降りた一般道では除雪真っ只中であわや立ち往生のような緊迫したシーンもありました。こんな時、1台で行動して万一立ち往生なんてことになると大変なので、用心棒(?)としてレンジローバーに帯同してもらい、結果、豪華な取り合わせとなりました。この旅で伴走してくれたのはレンジローバー・オートバイオグラフィ・ディーゼル。リッター10kmを超える燃費と安楽なシート、そしてフィンランド製スタッドレスのノキアン・ハッカペリッタR2 SUVを履いており。この旅においてはまさに走る癒やし処でした。

道央道が吹雪で通行止めのため、一般道に降りるとまさにそこは除雪中。除雪車も温かい目でフェラーリを見守ってくれています。

本当は往路、撮影しながら、あるいは美味しい地のものを食しながら、のんびり行くはずで、旭川近辺にもう一泊宿泊予定でしたが、「予算かけすぎ」の圧力で超強行軍に。世知辛い世の中ですねぇ。とはいえ、過酷な環境になるほどクルマの素性が見えてくるというのは真実で、もちろんタイヤは万全にした上で臨みました。装着したのはフェラーリの承認タイヤであるピレリ・ソットゼロ3というウインタータイヤ。一般的なスタッドレスと較べると、さすがに氷雪路の絶対的なグリップは低いのですが、それでも動力性能上、「この坂、登れない」とか「亀の子で走れない」なんていうことはなく、粛々と目的地に近づいていきました。

稚内に到着! 2台ともよくぞ、ここまで走ってくれました。

手練れのお二人の運転で、高速道路の通行止めや、地吹雪もはねのけて、予定よりだいぶん時間がかかりましたが、無事に予約していたANA稚内クラウンプラザホテルにチェックイン。出迎えてくれたホテルの人がフェラーリを見てのけぞっていたのは言うまでもありません。そうそう、記事一覧のタイトル写真は稚内のホテルに到着後、近所の居酒屋に夕食をとりに行き、帰ってきたら吹雪で変身していたGTC4ルッソの姿。こんな状態になっても翌朝は当然エンジン一発始動。やっぱりすごいぞ! フェラーリ!

たまに寒冷地試験の際のスクープ写真が出回ったりしていますが、裏を返せば自動車メーカーがそんな過酷な環境でもテストをしている証拠です。このプチ冒険旅で感じたフェラーリとレンジローバーの素晴らしさ、あらゆる環境に耐えられるクルマ造りの大切さを論じたお二人のリポートは『GENROQ』2018年4月号のP72からご覧いただけます。ぜひ書店か、下のアマゾンでクリックをお願いいたします!


GENROQ - ゲンロク - 2018年 4月号

情報提供元: MotorFan
記事名:「 フェラーリで真冬の宗谷岬を目指す! 無謀な旅の果てに見たものは? Ferrari GTC4ルッソ