ボクは、日産パオ(PAO)というクルマに乗っていた。

これは1989年に日産が発売した「パイクカー」のひとつで、「Be-1」に続く第二弾に位置づけられ、このパオに続く第三弾が「フィガロ」である。


日産パオはこんなクルマだ


パオはK10型の初代マーチをベースにしているが、その外装はすべて入れ替えられ、レトロ風のデザインが与えられている。

そしてレトロな外観に反し、フロントフェンダーやボンネットには当時最新の技術を用いた樹脂が使用され、軽量化が図られるなど、なかなかに面白いクルマだった。

ちなみに重量は今となっては想像すらできない720kg、出力はわずか52馬力だ。



▲パオを所有していたのはずいぶん昔のことなので、残念ながら画像があまり残っていない。これは1/43スケールのパオだ。ボクは所有していたクルマをミニカーにてコレクションしている

K10マーチは1982年から1992年という、日本車としては異例に長い期間にわたって製造されている。

その存命中にはモータースポーツベースの「マーチR」、それをベースにターボとスーパーチャージャーを搭載した「マーチ・スーパーターボ」なるモンスターマシンも存在し、WRCでもその勇姿を見ることができた。


そんなK10型マーチをベースにしているだけあって、パオの車体は頑丈だ。

ボクが入手したのは2006年で、その個体の製造年は1989年だったから、車齢は実に「17歳」ということになるが、それでも車体の衰えは感じなかった。


自動車のパーツ供給には「期限」がある


一般に、自動車は生産が終了した後、該当モデルのパーツ保管期限は10年くらいだと言われている。

走行に必要なパーツ、そうでないものによっても保管期限は異なるようで、さらにメーカーが独自に定めるルールもあるため、ここでは詳しく触れない。


ただ、ひとつだけ確かだったのは、ボクがパオを手に入れた時点で、パオのパーツはすでに日産からの供給が停止されていた、ということだ。


ボクはパオを「現状渡し」で購入している。

そのために安く購入できたワケだが、中古車販売店も「すでにパーツ供給が停止されている」パオを整備して販売することができなかったのかもしれない。


どうやってパオの補修用パーツを手に入れたのか?


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情報提供元: CL
記事名:「 インターネットがボクのカーライフをこう変えた(旧車編)