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梅雨の時季になぜ「挿し木」が適しているかというと、挿し木がしっかり根を出すまで水を切らさないことが、成功させるポイントのひとつだからです。挿し木できる植物や木は様々あるのですが、宿根草(土から上の部分はその年に枯れてしまいますが、地下の茎や根は残っていて、翌年に再び芽を出す植物のこと)という多年草の一種がオススメ。その中でも、茎がしっかりしているものを選び、片っ端から試してみると良いようです。例えば、バラ・紫陽花・ゼラニウム・ラベンダー・ミント・ローズマリーなどのハーブ、パキラなどがあります。
それでは次に「挿し木のやり方」についてご紹介します。用意するものは、お好みの大きさの鉢、排水・保水の良い土(赤玉土やバーミキュライト、ピートモスなどを植える植物の種類によって選ぶ)、挿し木を保水する水と入れ物(コップやバケツなど)、挿し木したい植物です。まずは、用意した鉢に土を入れ、たっぷり水をあげて湿らせておきましょう。次に、挿し木したい植物の新しい若い枝部分を長さ8〜10cm程度切ります。切り口は斜めになるように切りましょう。切った枝は、保水用に用意した入れ物に入れて、10〜30分程度水を吸わせます。そして、用意した鉢の土に水を吸わせた枝を挿します。おおよそ1週間〜10日で根が出ます。挿し木した鉢は、半日陰で水を切らさないように、朝晩水やりをしましょう。
いかがでしたか?お気に入りの植物やハーブなどを見つけて育てながら、挿し木でどんどん増やしてみましょう。水を絶やす心配の少ない梅雨の時季にこそ楽しんでもらいたい挿し木です。挿し木する元の植物にとっても剪定することで、成長を妨げずに育てることができますから、一石二鳥ですね。
出典:広田千悦子「おうちで楽しむにほんの行事」(2006)技術評論社