きょう17日も、九州北部にはライン状の活発な雨雲や雷雲がかかり、長崎県西海市では1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降りました。長崎県平戸市では13日の降り始めからの雨量が600ミリを超えています。夜のはじめ頃にかけて土砂災害に厳重な警戒をしてください。

●九州北部にライン状の活発な雨雲や雷雲

きょう17日、朝鮮半島付近に停滞している前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、九州北部では、大気の状態が非常に不安定となっています。九州北部にはライン状の活発な雨雲や雷雲がかかっています。

1時間に長崎県西海市では82.5ミリ(6時16分まで)の猛烈な雨、長崎市で62.5ミリ(8時19分まで)の非常に激しい雨が降りました。また、長崎県壱岐空港では3時間雨量が98.5ミリ(6時20分まで)と2003年の統計開始以来、9月の1位の値を更新しました。

九州北部では断続的に活発な雨雲がかかり、長崎県平戸市では13日22時の降り始めからの雨量が600ミリを超え、平年の9月1か月分の雨量のおよそ2.5倍となっています。また、佐賀県唐津市でも13日15時の降り始めからの雨量が300ミリを超え、平年の9月1か月分の雨量を超えています。

●土砂災害に厳重警戒

九州北部では、きょう17日の昼過ぎにかけて、局地的に非常に激しい雨が降る恐れがあります。

11時現在、長崎県には土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。降り続く大雨のため、警戒対象地域では土砂災害の危険度が高まり、避難が必要となる危険な状況となっています【警戒レベル4相当情報[土砂災害]】。崖の近くなど土砂災害の発生しやすい地区にお住まいの方は、早めの避難を心がけるとともに、市町から発表される避難指示などの情報に注意してください。

九州北部では夜のはじめ頃にかけて土砂災害に厳重に警戒し、夕方にかけて河川の増水や氾濫に警戒してください。大雨がいったん落ち着いても、土砂崩れが遅れて発生する恐れもあります。危険な斜面には近づかないようにしてください。

●あす18日も非常に激しい雨の降る恐れ

あす18日も同じような気圧配置が続き、大気の状態が非常に不安定となる所があるでしょう。九州北部では未明から朝にかけて、局地的に非常に激しい雨が降り、さらに雨量が増える恐れがあります。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。

あす18日12時までに予想される24時間降水量はいずれも多い所で
福岡県:100ミリ
佐賀県:150ミリ
長崎県:200ミリ

●土砂災害から避難するには

土砂災害から避難するには、ポイントが2つあります。

1つめは、早めの避難を心掛けることです。特に、お年寄りや障害のある方など、避難に時間のかかる方がいらっしゃる場合は、大雨になってしまう前に、行動してください。また、夜中に大雨が予想される場合は、なるべく明るいうちに、避難所など安全な所へ避難することが重要です。

2つめは、より安全な所へ避難することです。これまで、土砂災害の多くは、木造家屋の1階で被害にあっています。すでに雨が強まっているなど、どうしても避難場所への移動が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上へ移るのも、選択肢の一つです。家の中に留まる場合も、斜面から離れた部屋や、2階以上の部屋へ移ってください。

万が一、土石流が発生した場合は、土砂の流れる方向に対して直角に、できるだけ高い所へ避難することが、命を守ることにつながります。

情報提供元: tenki.jp日直予報士