台風13号は、きょう8日(金)午後に東日本に上陸する見込みです。台風の上陸前から関東南部を中心に活発な雨雲がかかっており、朝の通勤・通学時間帯から大雨となるでしょう。日中から夜にかけては、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。

●台風13号 上陸前から活発な雨雲

台風13号は、このあとも東海道沖を北上し、きょう8日(金)午後には、東日本にかなり接近し、上陸する見込みです。その後、関東を縦断し、あす9日(土)までに熱帯低気圧に変わる予想です。

台風13号は、台風本体だけでなく、北側にも活発な雨雲があり、午前6時半現在、すでに千葉県や東京都に活発な雨雲がかかっています。千葉県館山市では降り始め(きのう7日(木)15時)からの雨量がすでに100ミリを超えています。

●朝の通勤・通学時から大雨 日中から夜は線状降水帯発生の恐れ

台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込んで、大気の状態が非常に不安定となっています。朝の通勤・通学の時間帯も関東南部を中心に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降るでしょう。列車の遅れなど交通機関に影響のでる可能性があり、交通情報にもご注意ください。

このあと、内陸部にも大雨エリアが広がるでしょう。日中から夜遅くにかけても雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、さらに雨量が増える恐れがあります。また、日中から夜にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。

土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。自治体からだされる避難情報にも注意してください。落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。

沿岸部では風も強まり、横殴りの雨になる所もあるでしょう。傘があおられないようご注意ください。車の運転は横風に流されやすくなりますので、いつも以上に慎重になさってください。アンダーパスなど低い道路の冠水にも注意が必要です。

●線状降水帯とは

線状降水帯とは、発達した雨雲が線状にどんどん発生して、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過・停滞することで作り出される、強い雨のエリアのことです。同じような場所で顕著な大雨が続くことから、甚大な災害が発生する恐れがあります。

線状降水帯が発生するしくみ(メカニズム)の代表的なものに「バックビルディング現象」があります。これは、風上で次々と発生した雨雲が、発達しながら風に乗って同じような場所に流れ込み、線状の強雨域が形成されるものです。
※発生メカニズムに未解明な点も多く、全ての線状降水帯が同じようなメカニズムになるとは限りません。

線状降水帯が発生する時間や場所を、正確に予測するのは難しいため、いつ線状降水帯が発生しても避難できるよう、普段からの準備や心構えが必要です。事前にハザードマップにて、氾濫の恐れがある河川や、土砂災害の恐れがある所を確認しておきましょう。避難場所や避難経路を決める時に役立ちます。

情報提供元: tenki.jp日直予報士