強い台風7号は15日(火)に紀伊半島に上陸する恐れがあります。東海や近畿を中心に暴風や大雨の恐れ。関東甲信や四国、中国地方、北陸でも雨や風が強まるでしょう。

●台風7号の進路と特徴

強い台風7号は、13日(日)18時には八丈島の南南西約320キロを1時間におよそ15キロの速さで北西へ進んでいます。台風7号は14日(月)は本州の南の海上を北上し、15日(火)に紀伊半島に上陸し、近畿付近を縦断する恐れがあります。その後、16日(水)には日本海を北上するでしょう。

今回の台風は南の海上では動きがゆっくりなため、台風の上陸前から台風周辺の湿った空気の流れ込み続き、紀伊半島を中心に記録的な雨量となる恐れがあります。また、台風の暴風域は比較的コンパクトなため、台風が近づくと急に風が強まる恐れがあります。

●暴風や高波に厳重警戒

伊豆諸島では、14日(月)にかけて非常に強い風が吹くでしょう。東海地方では14日(月)から15日(火)にかけて、近畿地方では15日(火)は猛烈な風が吹く見込みです。15日(火)は四国や中国地方、北陸でも風が強まり、台風の進路や発達具合によっては暴風となる恐れもあります。

13日(日)に予想される最大風速(最大瞬間風速)は
伊豆諸島:20メートル(30メートル)
14日(月)に予想される最大風速(最大瞬間風速)は
東海地方:30メートル(40メートル)
近畿地方、四国地方:23メートル(35メートル)
伊豆諸島:20メートル(30メートル)
15日(火)に予想される最大風速(最大瞬間風速)は
東海地方、近畿地方:30から40メートル(40から60メートル)
北陸地方:20から24メートル(30から40メートル)
中国地方、四国地方:20から24メートル(25から35メートル)

東海地方は14日(月)から15日(火)にかけて、近畿地方では15日(火)は暴風に厳重な警戒が必要です。お盆休み期間で移動の多い時期ですが、交通機関に大きな影響がでる可能性がありますので、交通情報をご確認ください。停電が発生する可能性もありますので、懐中電灯やモバイルバッテリーを準備しておくと良いでしょう。エアコンや扇風機が使えなくなり、室内の気温や湿度が急上昇して、熱中症のリスクが高まる可能性もあります。事前に、冷やしたペットボトル入りの水や麦茶、スポーツ飲料、冷却グッズ(ネッククーラーや保冷剤など)を用意しておくとよいでしょう。クーラーボックスやうちわ、携帯型扇風機もあると役立ちます。

また、東日本から西日本の太平洋側ではうねりを伴って大しけとなるでしょう。海岸付近には近づかないようにしてください。台風の接近に伴って潮位が高くなる所もあるでしょう。高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水にも注意・警戒が必要です。

●大雨に厳重警戒

台風周辺の湿った空気の影響で、台風の上陸前から関東から四国を中心に雷を伴った激しい雨の降る所があるでしょう。14日(月)夜から15日(火)は東海や近畿を中心に台風本体や台風周辺の活発な雨雲がかかり、雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。特に、紀伊半島の南東斜面を中心に記録的な雨量となる恐れもあります。

14日(月)18時までの24時間に予想される雨量は多い所で
東海地方:180ミリ
関東甲信地方:150ミリ
15日(火)18時までの24時間に予想される雨量は多い所で
東海地方:400から600ミリ
近畿地方:300から400ミリ
関東甲信地方、四国地方:200から300ミリ
北陸地方、中国地方:100から200ミリ
16日(水)18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
東海地方:300から400ミリ
関東甲信地方、北陸地方:100から200ミリ
近畿地方:100から150ミリ

土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。自治体から出される避難情報にも注意し、危険な場所にお住まいの場合は早めの避難を心がけてください。

●台風が近づく前の対策

台風の暴風が怖いのは、いざ暴風になると、身動きが取れなくなるということです。そこで、暴風に対して、事前に3つの点について、確認したり、備えたりしておく必要があります。

1つめは、雨どいや側溝などを掃除して、水はけを良くしておきましょう。落ち葉などで側溝が詰まって水が流れないと、道路が冠水する原因となります。

2つめは、屋外に置かれている、飛ばされやすいもの(物干し竿、鉢植え、ゴミ箱など)は、しっかり固定するか、室内にしまうなどの対策をしましょう。商店などでは、看板が飛ばされたり、自動販売機が倒れたりしないか、確認してください。

3つめは、暴風で飛ばされてきたもので、窓ガラスが割れないよう、窓は鍵をかけ、雨戸があれば閉めましょう。窓ガラスにガムテープを貼ると、風圧に耐えられるようになります。もしガラスが割れても、破片が飛び散るのを防ぐために、カーテンも閉めておいてください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士