大型の台風6号(別名:カーヌン)は、週明け31日(月)夜~8月1日(火)朝にかけて、那覇など沖縄本島を直撃する恐れ。あす30日(日)から高波など早くも影響。警報級の暴風や高波・高潮・大雨に備えて早めの対策を。また、大型の台風のため、本州の沿岸でも土用波に注意が必要です。

●大型の台風6号 沖縄はあす30日から大しけ 本州沿岸は土用波に注意

大型の台風6号は、きょう29日(土)12時現在、フィリピンの東を1時間におよそ20キロの速さで北へ進んでいます。中心気圧は996hPa、中心付近の最大風速は18m/s、最大瞬間風速は25m/sです。

台風の「強さ」や「大きさ」は風速で決まります。台風6号は28日(金)3時に発生し、6時間後の28日(金)15時に上から2番目のランクの「大型」となりました。大型の台風は、風速15メートル以上の強風域の半径が500km以上~800km未満(本州がすっぽりと入る大きさ)と、影響範囲が広くなるため警戒が必要です。

あす30日(日)から、大東島地方では次第に大しけとなり、那覇など沖縄本島地方でも次第にしけとなるでしょう。週明け31日(月)~8月1日(火)は、警報級の暴風や高波・高潮・大雨の恐れがあるため、早めの台風対策が必要です。少なくとも、あす30日(日)午前までには終わらせましょう。

また、本州の太平洋沿岸では、「土用波」に注意が必要です。台風が遠くにあっても、台風の強い風が発生させた、高い波(うねり)が入り、100波にひとつ(目安10分に1回くらい)は予報の高さの1.5倍、1000波にひとつ(目安2時間に1回くらい)は、予報の高さの2倍の波がくるといわれます。列島は猛暑が続き、水辺が恋しくなりますが、海のレジャーは注意が必要です。

●大型の台風6号 週明け月曜~火曜に沖縄本島を直撃の恐れ

台風6号は、今後も海面水温30℃くらいと高いエリアを北上するため、急速に発達。31日(月)には「強い」勢力となり、8月1日(火)には中心気圧950hPa、最大風速40m/s、最大瞬間風速60m/sと、「強い」勢力のまま沖縄本島を直撃する恐れがあります。最大瞬間60m/sというのは、多くの樹木が倒れ、電柱や街灯で倒れるものがあり、ブロック壁で倒壊するものがある「猛烈な風」です。

予報円の中心を通れば、沖縄本島の南端をかすめるように通過しますが、台風の中心が予報円に入る確率は70%。予報円のどこに台風の中心がきてもおかしくありません。

週明け31日(月)夜~8月1日(火)朝にかけては、那覇など本島地方を中心に沖縄地方や奄美地方では警報級の暴風や高波・高潮、大雨に警戒が必要です。

台風の進路によっては、荒天の場所や時間帯が変わるため、最新の台風情報をこまめに確認して下さい。

なお、きょう29日(土)9時、台風5号は中国大陸(華中)で熱帯低気圧に変わりました。

●早めに暴風への備えを

沖縄地方や奄美地方では、台風6号の接近に伴い、31日(月)から8月1日(火)頃に暴風となる見込みです。暴風に対して、台風が接近する前から、事前に次の3つの点について、確認したり、備えたりしておく必要があります。

1つめは、雨どいや側溝などを掃除して、水はけを良くしておきましょう。落ち葉などで側溝が詰まって水が流れないと、道路が冠水する原因となります。

2つめは、屋外に置かれている、飛ばされやすいもの(物干し竿、鉢植え、ゴミ箱など)は、しっかり固定するか、室内にしまうなどの対策をしましょう。商店などでは、看板が飛ばされたり、自動販売機が倒れたりしないか、確認してください。

3つめは、暴風で飛ばされてきたもので、窓ガラスが割れないよう、窓は鍵をかけ、雨戸があれば閉めましょう。窓ガラスにガムテープを貼ると、風圧に耐えられるようになります。もしガラスが割れても、破片が飛び散るのを防ぐために、カーテンも閉めておいてください。

●台風が離れていても 海には近づかない

台風が近づくと波が高くなり、台風の中心付近では、波の高さが10メートルを超えることもあります。沿岸部では、大雨や暴風だけでなく、高波にも注意が必要です。

そこで、台風が近づいている時に、絶対にやってはいけないことは、海に近づくことです。海の様子を見に行ったり、サーフィンや釣りを楽しんだりすることは、高波にさらわれる恐れがありますので、とても危険です。

また、台風から離れていても、油断はできません。天気は穏やかなのに、台風から発生した「うねり」が届いて、急に高波が打ち寄せることもあります。波浪警報や波浪注意報が発表されている時には、むやみに海に近づかないでください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士