包括的にジェンダーの課題に取り組むワークショップやコンサルティングも推進

2023 年 12月 13日
株式会社 電 通

 株式会社電通(本社:東京都港区、社長:榑谷 典洋)においてDEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)※1領域の調査・分析とソリューションの開発を専門に行う組織「電通ダイバーシティ・ラボ(以下「DDL」)」※2は、ジェンダー・ギャップ(性の違いによる格差)問題の解決に向けた施策の一つとして、アイデア発想を支援するツール「ジェンダー課題チャート vol.2」(男性版)を開発し、本日より無料公開を開始します。また、本ツールを活用したワークショップやコンサルティングなどのサービス提供も行い、顧客企業のジェンダー・エクイティ(性別間の公平性)の実現に貢献していきます。

 これまで当社はDDLを中心に、多くの顧客企業・団体からの相談や要望に応え、ジェンダー/セクシュアリティに関する調査・研究活動、コンサルティングなどの支援を行ってきました。2012年にはLGBTなどの性的マイノリティ(以下「LGBTQ+」)に関する国内初の大規模調査となった「LGBT調査」を実施。外部有識者や当事者の皆さまとも連携しながら、これまで10年以上にわたりLGBTQ+に関するさまざまな知見・データの集積を行い、発信を続けてきました。日本社会のジェンダー平等に対する関心の高まりを受けて、2022年には女性たちが直面する課題を俯瞰(ふかん)で把握することができる「ジェンダー課題チャート vol.1」※3を発表。企業における女性エンパワーメント・アクションの促進につながるワークショップやコンサルティングなどの各種プログラムを提供することで、関係企業と共にDEIのさらなる推進に取り組んできました。そして昨今、男性のジェンダー課題についても顧客企業からの問い合わせが増えたことから、ジェンダー・エクイティ実現のためには女性だけでなく男性が直面するジェンダーの課題にも取り組む必要性を認識し、vol.2の制作に至りました。

<電通ダイバーシティ・ラボのジェンダー/セクシュアリティに関する取り組み>

  「LGBTQ+調査2023」    「アライアクションガイド’23」 「ジェンダー課題チャート vol.1」
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312124179-O2-74d1Fp47】【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312124179-O3-2FRM1Pk4】【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312124179-O4-6sK2Ub3l



<「ジェンダー課題チャート vol.2」の全体俯瞰図>
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312124179-O5-5LxJh7H3

 「ジェンダー課題チャート vol.2」を、vol.1と同様、デジタルブックの形式で無償提供するほか、企業におけるジェンダー・エクイティに向けたアクションの促進につながるワークショップやコンサルティングなどの各種プログラムを提供することで、関係企業と共にDEIのさらなる推進に取り組んでいきます。本チャートは、世の中に広く公開されている各種データを収集して、そこから84個の課題を抽出し、健康や育児など女性版と同じ12のテーマに整理したものです。女性に関わる課題と見比べると、同じテーマでも違った視点で課題を捉えることが可能になり、男性と女性の抱える課題が地続きであることが感じとれる仕立てになっています。vol.1の女性版とvol.2の男性版をセットで使うことで、より包括的な視点でジェンダー課題に取り組むことを目指しています。


<「ジェンダー課題チャート」の拡大図> 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312124179-O6-ozxoi8hz

 職場などにおいて、ジェンダー・エクイティが進まない主な理由として、性別に基づく偏見やステレオタイプ、組織文化、給与格差、およびリーダーシップの不足などがあげられています。企業は、ジェンダー・エクイティを重視し、性別による違いや課題を理解する取り組みを継続的に行うことが必要になってきています。

 DEIは「社会的な平等」「経済的な成長」「人材の質と多様性」「社会的な調和の確立」などに寄与する重要な要素として現代社会において不可欠なものになっています。特にジェンダー・エクイティは、性別に基づく不平等や差別などを克服し、平等な権利と機会を享受できることを目指す、DEIのひとつの柱となる概念です。女性の問題として捉えられやすいジェンダーですが、男性学・男性性研究のなかでは、「伝統的な男らしさ」が男性たちに生きづらさをもたらしたり、女性が直面する課題の原因を男性側が生み出したりしていることが繰り返し指摘されてきました。また、世界的には、北欧などのジェンダーの平等が進む国では、議論が「女性の経済的自立」から、「伝統的な男性らしさがもたらす影響」へと拡張し、英語圏でも同様に「男性性の問い直し」が注目されています。

 今後、DDLは、これまで培った知見・ノウハウと本チャートをもとに、主に次の6つのアクションを推進していく予定です。

■6つのアクション
① ジェンダー課題ウェビナー
② ジェンダー課題に関する勉強会・研修
③ 現状の課題に対する自治体・企業等へのコンサルティング
④ 企業・メディア向けワークショップ
⑤ 企業やコンテンツホルダーとの商品・サービス開発
⑥ 「ジェンダー課題チャート」のアップデート
ジェンダー課題チャート vol.2のダウンロード(PDF 8.5MB)はこちらから
https://www.dentsu.co.jp/sustainability/sdgs_action/pdf/gender_issue_chart_2023.pdf

 現在、存在する統計データの多くが、「男性/女性」という二元的な性別区分で聴取されたものであることから、本チャートのvol.1では女性に、vol.2では男性に焦点を当てていますが、ノンバイナリーなど男女二元論にあてはまらない性自認をもつ方の存在を否定する意図はありません。なお、LGBTQ+をめぐる課題に関しては、2023年10月に株式会社電通グループから発表された「LGBTQ+調査2023」や、LGBTQ+について知る・考える・行動することを促すツール「アライアクションガイド’23」をご覧ください。
 株式会社電通グループ「LGBTQ+調査2023」https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/001046.html 
 電通ダイバーシティ・ラボ「アライアクションガイド’23」 https://cococolor.jp/allyactionguide23_230601

 今後も当社はDDLを中心に、継続的に「ジェンダー課題チャート」の進化とソリューションの高度化を図り、顧客企業・団体によるDEIへの取り組みを多面的に支援することで、ジェンダー・エクイティの実現に貢献していきます。


※1 「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」の略。社会における人々の多様性(ダイバーシティ)、公平性(エクイティ)、包摂性(インクルージョン)に関する課題と、それを高める対策のことを指す。

※2 「電通ダイバーシティ・ラボ(DDL)」:2011年に創設。ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン視点で、自社と顧客の双方に対するソリューションの開発と提供を推進する、電通の組織横断型専門タスクフォース。「ジェンダー」「障がい」「多文化」「ジェネレーション」の4つの主要テーマを中心に、20ほどの独自プロジェクトと100人ほどのメンバーにて活動を続けている。独自の調査・研究および外部の専門家・研究機関・当事者団体などとの協働を通じて、各種ソリューションの開発・提供、情報発信を行っている。
   https://www.dentsu.co.jp/sustainability/sdgs_action/thumb05.html

※3 「ジェンダー課題チャート vol.1」については、下記URLからダウンロードいただけます。
   https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0307-010501.html

 
以上

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 ジェンダー・ギャップ問題の解決に向けた発想支援ツール 「ジェンダー課題チャート vol.2」を無料公開