独立系システム開発会社であるクロスキャット<2307>は9日、分散型台帳ソフトウェアの研究開発や提供を手がけるScalarと業務提携し、Scalar社が提供する拡張性としてのスケーラビリティ(処理能力の拡張性)と耐改ざん性を有する分散型台帳ソフトウェア「Scalar DLT」を活用したサービスの開発に着手することを決定したと発表した。同社は、同提携により、金融機関を中心にブロックチェーン技術を活かしたサービスの提供を目指すという。

クロスキャットは、これまでブロックチェーンやAIなどの最先端技術を使ったサービスの開発体制を強化してきた。しかし、従来のブロックチェーン技術では、トランザクション(取引履歴のデータ)処理の順番を正確に担保することが難しく、大量のトランザクションを捌くためのスケーラビリティにも課題があり、ビジネスにおける実利用が進まなかったようだ。そこで、Scalar社が手がける「Scalar DLT」に着目し、同ソフトウェアであれば実用化への課題解決が期待でき、新サービス創生の選択肢を増やせると判断したとしている。

両社の提携により、クロスキャットは「Scalar DLT」を活用したアプリケーションの開発や実装を行い、Scalar社は「Scalar DLT」を用いたシステム構築のための情報提供や技術支援を行う。また、相互の顧客紹介や共同での営業活動を行い、ブロックチェーン技術の普及に努めるとしている。

今後の展望について、同社は「改ざん耐性が求められる領域において新サービスを立ち上げ、クロスキャットの主要事業の顧客である金融機関を中心に、1年以内の受注獲得を目指す」との意向を示している。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 クロスキャット、ブロックチェーン技術のサービス実用化に向け、Scalar社と業務提携【フィスコ・ビットコインニュース】