26日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比12.02ポイント(0.34%)高の3593.36ポイントと3日続伸した(上海A株指数は0.34%高の3766.58ポイント)。今年2月下旬以来、約3カ月ぶりの高値水準を切り上げている。


域外マネーの流入加速が好感される流れ。本土・香港間の相互取引スキームを通じた25日の売買では、本土株の買い越し額が217億2300万人民元(約3685億円)まで拡大し、2019年11月26日の記録(214億人民元)を上回った。単日ベースで過去最大を更新している。人民元高の進行も追い風。人民元の対米ドル相場は昨日、約3年ぶりの元高水準を記録した。複数の国有銀行が人民元売り・米ドル買い介入を行ったとの観測が伝わる一方、中国人民銀行(中央銀行)は26日、人民元レートの対米ドル基準値を前日に続き元高方向に設定。市場では、「当局は元高を容認している」との見方も広がった。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の上げが目立つ。華夏幸福(600340/SH)が4.3%高、格力地産(600185/SH)が3.1%高、上海陸家嘴金融貿易区開発(600663/SH)が2.1%高、保利地産(600048/SH)が1.9%高で引けた。


消費関連株もしっかり。ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(601633/SH)が4.9%、老舗化粧品メーカーの上海家化聯合(600315/SH)と家電メーカーの海爾智家(600690/SH)がそろって3.7%、白酒最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.2%ずつ上昇した。


元高がメリットとなる紙パルプ・空運株も物色される。岳陽林紙(600963/SH)と福建省青山紙業(600103/SH)がそろってストップ高、山鷹国際HD(600567/SH)が2.9%高、春秋航空(601021/SH)が4.7%高、中国国際航空(601111/SH)が2.3%高で取引を終えた。そのほか金融株、医薬品株、産金株、非鉄株、防衛関連株なども買われている。


半面、ハイテク株はさえない。パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が3.3%、太陽光発電素材メーカーの隆基緑能科技(601012/SH)が2.1%、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)世界最大手の聞泰科技(ウイングテック・テクノロジー:600745/SH)が1.9%、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が1.4%ずつ下落した。海運株、エネルギー株、公益株、メディア関連株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.22ポイント(0.49%)高の250.51ポイント、深センB株指数が1.55ポイント(0.13%)高の1155.02ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 26日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で3日続伸、域外マネーが流入加速