17日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比1.18ポイント(0.03%)安の3445.55ポイントと小反落した(上海A株指数は0.03%安の3611.55ポイント)。


様子見ムードが強まる流れ。米中の外交トップが18日、米アラスカ州で直接会談する。それに先がけ米政府高官は16日、ウイグルの人権問題や台湾海峡の威嚇行動などに対する懸念を伝えると説明した。会談の結果が気がかり材料として意識されている。ただ、中国景気の先行き楽観で下値は限定的。UBSは最新リポートで、2021年中国GDP成長率見通しを従来想定の「8.2%」から「9.0%」に上方修正した。先ごろ閉幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の「政府活動報告」では、21年のGDP成長率目標を「6%以上」に設定している。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、銀行・保険が安い。招商銀行(600036/SH)が1.7%、中国工商銀行(601398/SH)が1.3%、中国平安保険(601318/SH)が3.4%、中国人寿保険(601628/SH)が1.9%ずつ下落した。


非鉄や鉄鋼、セメントなど素材株も下げが目立つ。中国アルミ(601600/SH)が2.9%安、宝山鋼鉄(600019/SH)が3.0%安、華新水泥(600801/SH)が3.6%安で引けた。エネルギー株、公益株、不動産株、空運株なども売られている。


半面、消費関連株はしっかり。老舗小売グループの王府井集団(600859/SH)が5.9%高、中国ビール2位の青島ビール(600600/SH)が4.0%高、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が3.9%高、家電メーカーの海爾智家(600690/SH)が3.1%高と値を上げた。


ハイテク関連株も物色される。ディスプレイ基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)がストップ高、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が8.6%高、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)世界最大手の聞泰科技(ウイングテック・テクノロジー:600745/SH)が6.4%高、情報技術サービスの上海宝信軟件(600845/SH)が5.7%高で取引を終えた。医薬品株、証券株、海運株、防衛関連株なども買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.98ポイント(0.40%)安の244.55ポイント、深センB株指数が3.58ポイント(0.32%)高の1114.00ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 17日の中国本土市場概況:上海総合0.03%安で反落、銀行・保険セクターさえない