24日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比58.60ポイント(0.22%)高の26281.00ポイントと7日ぶりに反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は16.89ポイント(0.16%)安の10271.03ポイントと7日続落した。売買代金は752億2400万香港ドルにやや拡大している(23日は652億8800万香港ドル)。

自律反発狙いの買いが支え。ハンセン指数は23日までの続落で約2週ぶりの安値水準に落ち込んでいただけに、値ごろ感が着目された。ただ、上値は重い。米中貿易問題を巡る不透明感や、香港経済の先行き不安が依然としてくすぶっている。米中通商協議に関しては、ムニューシン米財務長官が23日、「中国副首相との協議は10月7日の週になる」と発言し、先週の次官級会合は建設的だったと強調しているものの、交渉が難航するとの見方も根強い。本土株指数は引けにかけてマイナス圏に沈んだ。

ハンセン指数の構成銘柄では、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が8.5%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が1.9%高、生保アジア大手のAIAグループ(1299/HK)が1.5%高、電力香港大手の中電HD(CLPホールディングス:2/HK)が1.2%高と上げが目立った。

セクター別では、中国の医薬品が高い。上記した石薬集団のほか、翰森製薬集団(3692/HK))が4.6%、康哲薬業HD(867/HK)が3.1%、中国生物製薬(1177/HK)が1.2%ずつ値を上げた。薬価制度改革の一環として導入された医薬品の「集中調達」について、第2ラウンドでは薬価引き下げ幅がそれほど大きくないとの観測が浮上している。

半面、中国不動産セクターはさえない。広州富力地産(2777/HK)が2.3%安、中国金茂HD(817/HK)が1.9%安、融創中国HD(1918/HK)が1.7%安、中国恒大集団(3333/HK)が1.3%安、龍湖地産(960/HK)が1.2%安と値を下げた。

他の個別株動向では、保険大手の中国太平洋保険集団(2601/HK)が4.3%安と大幅続落。約3カ月ぶりの安値圏に落ち込んでいる。同社は23日引け後、英ロンドン証券取引所でGDR(グローバル預託証券)を発行する計画を明らかにした。これに関しシティグループは、GDRはA株に対してディスカウント価格に設定されると指摘。既存株式の価格が抑えられるとの見通しを示した。

一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.28%高の2985.34ポイントで取引を終えた。消費関連株が高い。医薬品株、不動産株、公益株、運輸株、インフラ関連株なども買われた。半面、石油関連株は安い。金融株の一角も売られた。

【亜州IR】





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情報提供元: FISCO
記事名:「 24日の香港市場概況:ハンセン0.2%高で7日ぶり反発、石薬集団8.5%上昇