週明け25日の中国本土マーケットは値下がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比30.42ポイント(1.05%)安の2859.34ポイントと反落した。約2年ぶりの安値水準を切り下げている。上海A株指数も下落し、31.91ポイント(1.05%)安の2994.70ポイントで取引を終えた。

米中貿易摩擦の激化を警戒。米メディアは25日、「トランプ大統領は米IT企業に中国企業投資を禁止し、技術輸出を阻止する意向だ」などと関係者の話として報じた。中国の金融緩和などを手がかりに買いが先行したものの、指数は中盤からマイナスに転じている。中国人民銀行(中央銀行)は24日、一部銀行を対象に預金準備率を7月5日付で引き下げると発表。今回の引き下げにより、約7000億人民元の流動性が増える見通しだ。

金融株が下げを主導。中国工商銀行(601398/SH)が2.3%安、中国人寿保険(601628/SH)が2.5%安で引けた。預金準備率の引き下げが好感され、銀行株には買いが先行したものの、中盤以降は好材料の出尽くし感が意識されている。不動産株も安い。保利地産(600048/SH)が7.0%下落した。

空運株も急落。中国国際航空(601111/SH)と中国東方航空(600115/SH)がそろってストップ安、中国南方航空(600029/SH)が9.7%と値を下げた。空運各社はドル建て債務の比率が高いだけに、人民元安の進行がマイナス材料となっている。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元の対米ドル基準値を連日で元安水準に設定。上海外国為替市場では、元レートが約半年ぶりの元安水準で推移している。このほか、石炭株、素材株、発電株、軍需関連株なども売られた。

半面、石油関連株の一角はしっかり。中海油田服務(601808/SH)と海油工程(600583/SH)がそろって1.2%上昇した。原油高が好感されている。食品・飲料株、バイオ医薬関連株なども物色された。

一方、外貨建てB株の相場は値下がり。上海B株指数が1.33ポイント(0.46%)安の288.29ポイント、深センB株指数が7.08ポイント(0.67%)安の1057.42ポイントで終了した。


【亜州IR】




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情報提供元: FISCO
記事名:「 25日の中国本土市場概況:上海総合1.1%安で反落、金融セクター下げ主導