28日の香港市場は値上がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前日比266.05ポイント(0.90%)高の29863.71ポイントと4日続伸し、本土企業株で構成されるH株指数が66.24ポイント(0.57%)高の11683.99ポイントと反発した。売買代金は744億2000万香港ドルに縮小している(27日は827億1100万香港ドル)。

アップル関連のハイテク株が急反発し、投資家心理が上向く。昨夜米株市場のアップル株反発が買い安心感を誘った。光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.7%高、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が3.8%高と値を上げている。アップルが18年1~3月期の「iPhoneX」販売見通しを引き下げた——と伝えられたことで、両社の株価は27日に急落していた。

半導体セクターも急伸。ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が6.8%高、同業の華虹半導体(ファホンセミコンダクター:1347/HK)が3.4%高、ICパッケージング・テスティング機器最大手のASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が3.0%高と値を上げた。

ブローカー各社の強気レーティングが相次ぐなか、本土系不動産株は続伸。碧桂園HD(2007/HK)が7.9%高、華潤置地(1109/HK)が2.7%高、中国海外発展(688/HK)が1.6%高で引けている。碧桂園に関しては、同社が向こう3年内に長期賃貸用住宅100万戸を建設する計画を明らかにしたことも引き続き材料視された。中国政府は賃貸住宅市場の整備を重要課題として挙げている。

中国自動車セクターもしっかり。北京汽車(BAICモーター:1958/HK)が6.0%、吉利汽車HD(175/HK)が3.1%、広州汽車集団(2238/HK)が1.8%、長城汽車(2333/HK)が1.6%ずつ上昇した。吉利汽車に関しては、親会社の浙江吉利控股集団が27日、スウェーデンのトラックメーカー大手ボルボなどを傘下に擁するABボルボの株式を取得すると発表したことが好感されている。

本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.63%高の3296.38ポイントで取引を終えた。資源・素材株が高い。消費関連株、金融株、石炭株、自動車株、発電株なども買われた。白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)は8.2%高の718.69人民元と急反発。上場来高値(719.96人民元)に肉薄して取引を終えた。

【亜州IR】




<CS>

情報提供元: FISCO
記事名:「 28日の香港市場概況:ハンセン0.9%高と4日続伸、ハイテク関連に買い