16日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比112.83ポイント(0.47%)高の24107.70ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が18.98ポイント(0.18%)高の10455.02ポイントとそろって続伸した。ハンセン指数は約1年7カ月ぶり、H株指数はおよそ1年3カ月ぶりの高値をそれぞれ切り上げている。売買代金は1076億3000万香港ドルと高水準が続いた(15日は1110億3500万香港ドル)。

内外環境の改善で投資家のセンチメントが上向く。米経済指標の上振れや、イエレンFRB議長の強気な景気見通しを受け、昨夜のNYダウが5日連続で史上最高値を更新したことが好感された。中国本土でも直近の経済指標が良好だったため、国内景気の先行きが楽観されている。また、中国人民銀行(中央銀行)の資金供給スタンスも買い安心感を誘った。

ハンセン指数の構成銘柄では、本土系銀行株の上げが目立つ。中国建設銀行(939/HK)が2.9%高、交通銀行(3328/HK)が1.6%高、中国銀行(3988/HK)が1.5%高とそろって続伸した。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)も2.6%高と値上がりしている。

他の個別株動向では、ドライバルク海運の太平洋航運集団(2343/HK)が7.2%高と急伸(一時12.2%高)。外資大手ブローカーのモルガン・スタンレーが最新リポートで、強気見通しを継続したことなどが材料視された。「今年はバルク海運市況が回復トレンド入りする」と予測した上で、太平洋航運が大きな恩恵を受けるとの見方を示している。

医薬関連セクターも急伸。バイオ企業の金斯瑞生物科技(1548/HK)が9.7%、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が8.5%、心臓・脳血管薬で国内最大手の四環医薬HD集団(460/HK)が4.5%、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が3.9%ずつ上昇した。

半面、素材セクターの一角はさえない。セメントの安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.3%、同業の中国建材(3323/HK)が1.5%、鉄鋼の鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が3.3%ずつ下落した。



【亜州IR】





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情報提供元: FISCO
記事名:「 16日の香港市場概況:ハンセン0.5%高と続伸、本土系銀行株に買い続く