■今後の見通し

天昇電気工業<6776>の2023年3月期通期の業績は、売上高24,000百万円(前期比23.4%増)、営業利益600百万円(同165.7%増)、経常利益540百万円(同52.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益350百万円(同42.2%増)を予想している。主要顧客である大手自動車メーカーの生産は回復しつつあるが、まだ本格的な回復とは言えず、下期もほぼ上期並みの慎重な予想となっている。しかし主要顧客の生産台数がさらに上向いてくれば、現時点の予想を上回ることもあり得ると弊社では見ている。なお大型の設備投資を行った米国子会社が売上高及び各利益に本格的に寄与するのは2024年3月期以降の見通しだ。2023年3月期通期の設備投資は2,500~3,000百万円、減価償却費も2,000百万円超となる見込みだ。このため、引き続き償却前営業利益は高水準であり、キャッシュ・フローも問題はなさそうだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

<SI>
情報提供元: FISCO
記事名:「 天昇電 Research Memo(4):2023年3月期は営業利益600百万円予想。上振れの可能性も