カルナバイオサイエンス<4572>は10日、2017年12月期第3四半期(2017年1~9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比16.8%減の4.83億円、営業損失が4.77億円(前年同期は3.34億円の損失)、経常損失が4.86億円(同3.52億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が5.08億円(同1.78億円の損失)となった。

創薬支援事業が前年同期比微増となったものの、前年に導出一時金を計上していたため、減収となった。営業損益は、導出一時金がなかったこと、研究開発費が増加したこと等から、悪化した。純損益は、前年に特別利益(投資有価証券売却益)を計上していたため、悪化した。

第3四半期は、8月に共同研究先であるEpiBiome社のマイクロバイオーム(細菌叢)のプロファイリングサービスの提供を日本で開始した。9月には、CDC7キナーゼ阻害薬に係るオーストラリア特許登録した。また、7月には行使価額修正条項付き新株予約権(第三者割当)よって2.87億円の資金調達を行っている。

なお、2017年12月期通期の連結業績予想については、同日に修正を発表している。

売上高が前回予想比51.3%減の7.01億円、営業損失が7.27億円(前回予想は0.39億円の利益)、経常損失が7.38億円(同0.35億円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失が7.66億円(同0.06億円の利益)としている。

創薬事業において、Sierra Oncology, Inc.(シエラ社)からの臨床試験開始に伴うマイルストーンとして予定していた当期中における4.40億円の売上計上が難しいと判断した。また、創薬支援事業については、当初計画において想定していたDGKアッセイキット関係の売上が計画の2.20億円には届かなかったようだ。

シエラ社に導出したCDC7阻害薬(SRA141)の前臨床試験は順調に進んでおり、臨床試験開始のマイルストーンは来期に獲得できる見込みとのこと。また、北米地域におけるDGK大型アッセイキットについては、中型のアッセイキットの受注獲得見込みを大型受注につなげるべく、顧客への丁寧な対応を通じて営業展開を図るようだ。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 カルナバイオサイエンス---3Q決算および通期業績予想の修正を発表