28日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。中国大都市での抗議活動が続き、リスク回避の円買いが先行。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)による引き締めに積極的な見解で金利高に振れれば、ドルへの買戻しが見込まれる。

前週末の取引で米10年債利回りが上昇から低下に転じてドル売り優勢となり、ユーロ・ドルは1.03ドル半ばから1.04ドル台に回復、ドル・円は139円半ばまで上昇後は失速した。週明けアジア市場は中国の政府のコロナ政策に対する抗議活動が北京や上海など大都市で継続し、経済への影響を懸念したリスク回避の円買いが先行。また、米10年債利回りの低下でドル売りに振れ、ドル・円は午前中に138円前半に下げる場面もあった。

この後の海外市場では中国情勢や米金融政策が材料視される。リスクオフのムードで安全通貨買いが進み、主要通貨は対円で下落基調が予想される。一方、人民元をはじめ欧州やオセアニアの主要通貨への売りが強まれば、ドルの大幅安は回避される見通し。また、今晩はウィリアムズNY連銀総裁の講演とブラード・セントルイス連銀総裁の発言機会が予定され、タカ派的な見解が示されれば金利高・ドル高でドル・円は小幅に戻す展開とみる。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・10月マネーサプライM3(9月:前年比+6.3%)
・24:30 米・11月ダラス連銀製造業活動指数(予想:-23.0、10月:-19.4)
・02:00 ウィリアムズNY連銀総裁オンライン講演(エコノミッククラブオブNY)
・02:00 ブラード米セントルイス連銀総裁インタビュー


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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、中国情勢に警戒も米引き締めに期待継続