18日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)による引き締め加速をにらんだ金利先高観で、ドル買いは継続。ただ、具体的な材料は乏しく、高値警戒感から利益確定売りが見込まれる。

前週末は欧米主要市場がグッドフライデーに伴う休場で参加者が少ないなか、もみ合い相場にとなった。ドル・円は2002年以来20年ぶりの高値圏に浮上したが、その反動で売りも強まった。週明けアジア市場は米10年債利回りの上昇でドル買いが先行し、対円では一時126円70銭台に浮上。その後、黒田東彦日銀総裁が「円安のマイナス面も考慮しないといけない」と発言し、これまでの円安容認を弱めたとの見方が円売りを抑えた。

この後の海外市場はイースターマンデーで取引は薄く、材料難のなか方向感の乏しい展開が予想される。FRBによる次回5月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅拡大などタカ派姿勢に思惑が広がり、金利先高観からドル買い基調は継続しそうだ。ただ、日銀の円安容認に変わりはないものの、本日の総裁発言で円売り効果は想定しにくい。今月に入りドル・円は5円程度も水準を切り上げており、利益確定売りが一段の上昇を阻止しよう。

【今日の欧米市場の予定】
・23:00 米・4月NAHB住宅市場指数(予想:77、3月:79)
・05:00 ブラード米セントルイス連銀総裁オンライン討論会参加(経済と金融政策)
・イースターマンデー休場:NZ、豪、香港、独、仏、スイス、英、カナダなど(南アは「家族の日」祝日)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米金利先高観も利益確定売り