11日のドル・円は、東京市場では110円51銭から110円79銭まで反発。欧米市場では、110円80銭まで買われた後、110円31銭まで反落し、110円43銭で取引終了。本日12日のドル・円は主に110円台で推移か。米国のインフレ加速に対する市場の警戒感は低下しており、長期金利は伸び悩んでいることから、目先的にドル買い・円売りは縮小する可能性がある。

報道によると、バイデン米大統領は8月11日、「景気回復の継続に伴い、供給のボトルネックや物価の高騰が解消されるとの見方が専門家らのコンセンサス」、「その方向に向かっていることが7月の物価統計で示されたが、毎月のインフレ動向を注視していく」との見方を伝えた。11日発表された7月の米消費者物価コア指数(コアCPI)は前年比+4.3%で市場予想と一致。同指数の前月比の伸び率は0.3%で6月実績の+0.9%を下回った。

市場関係者の間からは「コアインフレ率の伸びが今年後半にかけて鈍化していくのは想定内」との声が聞かれている。ただ、一部の市場関係者は「それでも前年比3%超の水準がしばらく続く」、「次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で量的緩和策の縮小に関する議論はさらに進展する」と指摘している。インフレ鈍化を示唆するデータが揃わない場合、量的緩和策の早期縮小観測が後退する可能性は低いとみられる。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:米長期金利伸び悩みでドル買い縮小も