■NY株式:NYダウ27ドル安、FOMC発表を控えてもみ合い

米国株式相場は下落。ダウ平均は27.88ドル安の27881.72、ナスダックは5.64ポイント安の8616.18で取引を終了した。売りが先行したものの、明日のFOMC(連邦公開市場委員会)や、15日に期限を迎える対中追加関税措置の動向を見極めたいとの思惑から、下げ幅を縮小してもみ合う展開となった。セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で、不動産や素材が下落した。

動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け下落。メディア・通信のコムキャスト(CMCSA)は、来年に開始する動画配信サービスへの2年間の投資額が約20億ドルになるとの見方を示し、財務圧迫懸念から軟調推移。一方で、自動車部品小売のオートゾーン(AZO)は、決算内容が予想を上振れ上昇した。

クドロー国家経済会議委員長は、ブラジルとアルゼンチンに対する鉄鋼・アルミニウム関税措置に関して、現時点での決定事項は何もないと述べた。

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■NY為替:

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円51銭から108円77銭まで上昇して引けた。マルバニー主席補佐官代行やクドロー国家経済会議(NEC)委員長が依然「追加関税は選択肢」と述べる中、米国のウォールストリートジャーナル紙による「米中が15日の追加関税発動の延期を検討している」との報道や、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)修正案で合意が成立したことなどを受けて、貿易に関する不透明感が払しょくし始めたことが好感され、米国債利回りの上昇に伴いドル買い・円売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1074ドルから1.1098ドルまで上昇して引けた。良好なドイツの12月ZEW景気期待指数を好感したユーロ買いが継続。

ユーロ・円は、120円23銭から120円69銭まで上昇した。良好な中国のインフレ指標や貿易方針の不透明性が払しょくし始めたためリスク選好の円売りが優勢となった。

ポンド・ドルは、1.3155ドルから1.3215ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.9874フランから0.9834フランまで下落した。

■NY原油:やや反発で59.24ドル、需給改善への期待残る

NY原油先物1月限はやや反発(NYMEX原油1月限終値:59.24 ↑0.22)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比+0.22ドルの1バレル=59.24ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは58.52ドル−59.25ドル。国際貿易環境のすみやかな改善は期待できないことから、通常取引開始後に58.52ドルまで売られたが、需給改善への期待は残されており、58ドル台半ば近辺で押し目買いが入ったようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  33.53ドル   +0.02ドル(+0.06%)
モルガン・スタンレー(MS) 49.67ドル   +0.07ドル(+0.14%)
ゴールドマン・サックス(GS)221.88ドル  +0.07ドル(+0.03%)
インテル(INTC)        56.59ドル   +0.06ドル(+0.11%)
アップル(AAPL)        268.48ドル  +1.56ドル(+0.58%)
アルファベット(GOOG)    1344.66ドル +1.10ドル(+0.08%)
フェイスブック(FB)     200.87ドル  -0.47ドル(-0.23%)
キャタピラー(CAT)      142.87ドル  +0.04ドル(+0.03%)
アルコア(AA)         20.65ドル   +0.40ドル(+1.98%)
ウォルマート(WMT)      119.14ドル  -0.22ドル(-0.18%)
スプリント(S)         5.34ドル   -0.06ドル(-1.11%)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 10日の米国市場ダイジェスト:NYダウ27ドル安、FOMC発表を控えてもみ合い