26日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し: 米中協議の進展期待やエヌビディア上昇も支援材料に
■前場の注目材料:トライアイズ、配当予想修正 記念配当3円を加え15円へ
■旭化成、米製薬を買収、グローバル展開加速


■米中協議の進展期待やエヌビディア上昇も支援材料に

26日の日本株市場は、商いが膨らみづらい需給状況であろうが、米株高の流れを受けて、堅調な展開が意識されそうだ。25日の米国市場ではNYダウが190ドル高となった。中国は知的財産権の侵害に対する罰則を強化すると発表。米国との貿易協議で争点になっている問題の一つに対処しており、米中協議の進展期待から買い優勢の展開となった。

また、エヌビディアがモルガンによるレーティング引き上げ等もあり、半導体株が上昇をけん引しており、指数インパクトの大きい東エレク<8035>などへの波及が意識されよう。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円高の23425円。円相場は1ドル108円90銭台と、やや円安に振れて推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の相場展開になりそうだ。とは言え、週後半に米感謝祭の祝日を控えていることから商いは膨らみづらいところであり、心理的抵抗となっている23500円処を突破する勢いは期待しづらいところ。本日はMSCIのリバランスに伴う需給要因から昨日よりは商いが膨らみそうだが、対象銘柄への個別の需給要因といったところであろう。

テクニカル的には日経平均の5日線が下降推移しているため、25日線との乖離が縮小している。まずは短期デッドクロスを回避出来るかが注目されるところ。デッドクロス示現後に再び23000円に接近する局面があるようだと、短期筋の売り仕掛け的な商いによってシグナルが悪化する可能性があるため、注視する必要がありそうだ。

とはいえ、米中協議を巡るニュースフローに振らされやすい状況ではあるが、本日の処は、中国が知的財産権の侵害に対する罰則を強化するとの発表が安心感につながりやすいだろう。その他、アリババが香港市場に上場する。報道によると募集枠に対して約42倍の個人投資家からの購入希望があったと伝えられている。香港での上場が好結果となることで、ソフトバンクG<9984>への見直しも意識され、これが日経平均の下支えにもなりそうだ。

その他、マザーズ指数は順調にリバウンド基調が継続しており、個人のセンチメント改善につながっている。指数インパクトの大きい時価総額上位銘柄集中から、物色対象に広がりもみられてきており、業績好調で出遅れ感の強い銘柄などは、見直しの対象になりそうである。


■トライアイズ、配当予想修正 記念配当3円を加え15円へ

トライアイズ<4840>は配当予想修正を発表。2019年12月期の1株当たりの期末配当を、普通配当12円に記念配当3円を加え15円へ修正した。人口統計学的な見地より、ドメスティックからグローバルへの転換が喫緊の課題であると認識し取り組んだ結果、当事業年度において一定の目処を付けることができた。


■前場の注目材料
・日経平均は上昇(23292.81、+179.93)
・NYダウは上昇(28066.47、+190.85)
・ナスダック総合指数は上昇(8632.49、+112.60)
・シカゴ日経225先物は上昇(23425、大阪比+95)
・1ドル108円90-00銭
・SOX指数は上昇(1731.95、+41.16)
・VIX指数は低下(11.87、-0.47)
・米原油先物は上昇(58.01、+0.24)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い


・NTN<6472>22年から車部品モーター量産、電動化対応
・旭化成<3407>米製薬を買収、グローバル展開加速
・三菱商<8058>中部電とオランダ・エネコ買収へ、再生可能エネ強化
・日本電産<6594>環境債1000億円発行、国内最大規模
・丸紅<8002>ブラジルの農業関連サービス社を子会社化
・ISID<4812>東大と人工金融市場の模擬環境、クラウド上に構築


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・09:00 パウエル米FRB議長講演



<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 前場に注目すべき3つのポイント~米中協議の進展期待やエヌビディア上昇も支援材料に