26日の日経平均は続落。107.22円安の21086.59円(出来高概算9億3000万株)で取引を終えた。米株安の流れから売りが先行し、21100円を下回ってのスタートとなったが、値がさハイテク株の一角が下支えする格好となり、21000円を上回ってのこう着相場が続いた。また、米国株は早期利下げ期待が後退したこともあり、米長期金利上昇から為替相場も朝方からはやや円安に振れて推移していた。テクニカル面では25日線が支持線として意識される格好となり、日中値幅は100円弱にとどまっている。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。セクターではゴム製品、化学、精密機器、情報通信、電力ガス、食料品が軟調。半面、金属製品、医薬品、海運、非鉄金属が小じっかり。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、テルモ<4543>、花王<4452>が軟調。一方で、東エレク<8035>、アステラス<4503>、TDK<6762>、アドバンテスト<6857>が下支えとなった。

終日弱含みではあったが、日経平均は25日線の攻防となり、下値を売り込む流れにはならなかった。米マイクロン・テクノロジーの時間外の上昇が支援材料となり、値がさハイテク株の上昇が下支えとなった。また、米政府高官の見解として、トランプ大統領と中国の習近平国家主席がG20首脳会議で予定する会談は米中通商協議の再開が目的であり、その可能性は十分にあると報じられている。米中が友好の意思表示として追加関税の発動を見送る方向で合意する可能性はあるとも伝えており、改めてショートポジションを積み上げてくる動きはなさそうである。一方で、協議進展期待から買い上がる流れにもならず、引き続きこう着感の強い相場展開が意識されやすい。

その他、本日はハイテク株の一角が指数を下支えする格好だったが、NYタイムズでは、一部関係者の話として、インテルなどの米企業が中国のファーウェイに一部製品を供給する方法を見つけたと、報じているようである。米企業が海外で生産した製品は必ずしも米国製とは見なされないとの見方のようだが、トランプ大統領の反応が警戒されそうであり、ハイテク株物色の持続性については、見極めが必要であろう。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 こう着感の強い相場展開が継続【クロージング】