■NY株式:NYダウ141ドル高、好調な大手行決算を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は141.57ドル高の24207.16、ナスダックは10.86ポイント高の7034.69で取引を終了した。大手行が相次いで予想を上回る10-12月決算を発表して買いが先行。引き続き不透明感は拭えないものの、英議会ではメイ内閣不信任案が僅差で否決されたほか、米連邦政府の閉鎖解除に向けて政府高官や一部議員が大統領への働きかけを強めていることへの期待感から緩やかに上昇する展開となった。セクター別では、銀行や各種金融が上昇する一方で自動車・自動車部品や電気通信サービスが下落した。

投資銀行のゴールドマンサックス(GS)や大手行のバンクオブアメリカ(BAC)は、決算内容が好感され上昇。航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(UAL)は、決算内容が予想を上振れ堅調推移。中国の景気刺激策への期待から、同国での売上比率の大きい航空機メーカーのボーイング(BA)や建設機械のキャタピラー(CAT)が買われた。一方で、写真共有アプリを手掛けるスナップチャット(SNAP)は、最高財務責任者(CFO)の辞任が報じられ大幅下落。自動車大手のフォード(F)は、10-12月期の1株利益予想が嫌気され下落した。

金属大手のアルコア(AA)は、マーケット終了後に10-12月期決算を発表し、売上高、一株利益ともに予想を上振れた。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米住宅関連指標改善などでドル強含み

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円68銭から109円20銭まで上昇し、109円09銭で引けた。米国の住宅関連指標が予想を上回ったことを受け米債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢になったほか、メイ英内閣が不信任を回避、また、米大手金融の好決算を受けて投資家心理が改善し、リスク選好の円売りも優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.1385ドルから1.1411ドルまで上昇し、1.1392ドルで引けた。ユーロ・ポンド絡みの売りに上値が抑制された。ユーロ・円は、123円86銭から124円42銭まで上昇。リスク選好の円売りが優勢となった。ポンド・ドルは、1.2843ドルから1.2898ドルまで上昇した。英議会がメイ内閣不信任案を否決したことや、合意なしの英国のEU離脱は回避されるとの期待感からポンド買いが再燃した。ドル・スイスは、0.9889フランから0.9910フランまで上昇した。


■NY原油:小幅続伸で52.31ドル、原油在庫の減少は予想を上回る

NY原油先物2月限は小幅続伸(NYMEX原油2月限終値:52.31 ↑0.20)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比+0.20ドルの52.31ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時52.52ドルまで買われた。米エネルギー情報局(EIA)が16日発表した在庫統計で、原油在庫は268.3万バレル減少し、減少幅は市場予想の250万バレルを上回ったことが材料視された。中国政府による景気刺激策への期待は持続していることも、原油先物相場を下支えしたようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  28.45ドル   +1.90ドル(+7.16%)
モルガン・スタンレー(MS) 44.49ドル   +1.61ドル(+3.75%)
ゴールドマン・サックス(GS)197.08ドル  +17.17ドル(+9.54%)
インテル(INTC)        48.13ドル   -0.47ドル(-0.97%)
アップル(AAPL)        154.94ドル  +1.87ドル(+1.22%)
アルファベット(GOOG)    1080.97ドル +3.82ドル(+0.35%)
フェイスブック(FB)     147.54ドル  -1.41ドル(-0.95%)
キャタピラー(CAT)      131.66ドル  +0.97ドル(+0.74%)
アルコア(AA)         28.98ドル   +0.08ドル(+0.28%)
ウォルマート(WMT)      96.35ドル   +0.10ドル(+0.10%)
スプリント(S)         6.05ドル   -0.06ドル(-0.98%)




<SF>

情報提供元: FISCO
記事名:「 16日の米国市場ダイジェスト:NYダウ141ドル高、好調な大手行決算を好感