以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家「株師孔明」氏(ブログ「株師孔明の株&仮想通貨ブログ」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2018年7月30日8時に執筆

【株師孔明の株&仮想通貨ブログ】にて、株や仮想通貨のブログを執筆している「株師孔明」と申します。どうぞ、お見知りおきを。

7月の株式市場では、月初に日経平均株価が21,000円台半ばまで下落したものの、その後反発して、22,000円を回復した。

懸念材料こそあるものの、株価は底堅く推移していると言える。
下旬には中小型株の個別物色が活発化し、個人投資家が存在感を発揮した。

7月・8月は例年、猛暑や夏休みなどのテーマが注目されやすい。
改めて、7月に注目された銘柄と8月の展望を探っていこう。


■平成30年7月豪雨や台風12号、猛暑などの災害が発生

7月の株式市場は、多くの災害による影響を受けた。

前半は平成30年7月豪雨に伴い、水害対策関連銘柄が賑わった。
その後は猛暑が続き、エアコンの売れ行きが伸びる効果などが発生した。

下旬には異例のコースで台風12号が襲来し被害をもたらしたことから、災害対策関連銘柄に関心が向かいやすい状態が続いている。

また、米中貿易摩擦も7月の株式市場に影響を与えた。

自由貿易の阻害が懸念されて輸出関連銘柄には重石となったが、日欧EPAが調印に至るなど、貿易活性化につながる成果もあった。

終盤国会では水道法改正案など一部が成立に至らなかったものの、カジノ関連法案などが成立した。

懸念材料こそあったものの、定期的に物色テーマが発生したこともあって、7月相場は堅調だったと言える。


■夏枯れ相場に入り個人による個別銘柄の物色が中心に

8月の株式市場は、お盆休みの存在も影響して夏枯れ相場になりやすい。

手掛かり材料難のなかではテーマ株の株価が反応しやすくなることから、個人投資家にとっては短期間で大きな利益を得るチャンスが生まれるだろう。

まずは日銀の金融政策決定会合の内容を踏まえた上で8月相場に臨みたいところだ。

あわせて株主優待銘柄の値動きも注視したい。個人投資家による物色が中心となる中で、8月はイオンや吉野家ホールディングスなど、個人投資家間での人気が高い優待銘柄の権利確定月だ。優待利回りが高い銘柄も見られ、権利確定日に向けて資金が集まることもあり得る。


■7月注目された銘柄&8月期待したい銘柄

<1822>大豊建設
ダム建設などの土木工事を実施している。平成30年7月豪雨ではダムからの放流も影響して被災した世帯があったものの、ダムの存在で被害を抑えられたと考えられている。水道インフラの復興需要が今後、業績を押し上げることも期待される。

<6367>ダイキン工業
大手エアコンメーカーとして知名度が高い。猛暑を背景にエアコンの売れ行きは好調だ。猛暑の年には秋以降に個人消費が失速する傾向が指摘されているものの、夏場に売り上げが伸びやすいエアコンメーカーは消費失速の影響を受けづらいだろう。

<9861>吉野家ホールディングス
牛丼店をチェーン展開している。人件費高騰などに苦しんでいるものの、黒字は確保できている。牛丼店等で使えるサービス券3,000円相当の株主優待が2月・8月に権利確定月となることから、優待取りの買いが期待される。

<8698>マネックスグループ
インターネット証券大手。コインチェック買収で仮想通貨交換業に参入したことで知名度を高めた。7月にはビットコイン価格が上昇したことで仮想通貨関連銘柄が物色対象となった。今後は仮想通貨交換業がマネックス全体の業績にどの程度貢献していくかに要注目だ。

<6418>日本金銭機械
硬貨計数機等を製造している。7月にはカジノ関連法案が成立したことで、カジノ誘致の機運が高まっている。カジノ施設が日本に複数設置されることとなれば、硬貨計数機等の需要が伸びることで大きな恩恵を受けられるだろう。

<9022>JR東海
インバウンド需要増や堅調な景気を背景に東海道新幹線が好調だ。夏休みの旅行やお盆の帰省需要の取り込みも期待される。西日本では豪雨により大きな被害を受けた地域が少なくないことから、旅行客が大阪以東に集中すれば東海道新幹線の輸送人員をさらに伸ばすチャンスとなる。

<8244>近鉄百貨店
あべのハルカス近鉄本店がインバウンド需要を取り込むなどして好調だ。猛暑の発生で夏物衣料が売れやすい環境であることも好材料と言える。今期は復配を予定しており、配当金に関心の高い個人投資家の資金も取り込みやすくなっている。


■まとめ

7月相場で注目された水害対策関連銘柄や猛暑関連銘柄は、8月にも同様の事象が起こりうることから再注目のチャンスがある。

また、8月には新たに人気の株主優待銘柄やお盆関連銘柄などに物色が向かうことも考えられる。

日銀が金融政策決定会合において金融緩和の副作用にどう配慮するのかを把握したうえで、個人投資家の資金を集めやすい銘柄を狙っていきたいところだ。

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執筆者名:株師孔明
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情報提供元: FISCO
記事名:「 個人投資家株師孔明:7月の株式市場振り返りと8月の展望【FISCOソーシャルレポーター】