30日の日経平均は大幅に続落。339.91円安の22018.52円(出来高概算15億9000万株)で取引を終えた。イタリアやスペインなど南欧の政治リスクが嫌気された海外市場の流れを受け、先物主導のインデックス売りによるギャップ・ダウンで始まった日経平均は、寄付き直後には一時21931.65円と4月半ば以来の22000円を下回る場面をみせた。その後は月末のインデックスイベントを控えていることもあって方向感が掴みづらいなか、22000円を挟んでの狭いレンジ取引が続いた。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1700を超えており、全体の8割を超えている。セクターではその他製品のみが上昇し、非鉄金属、保険、ガラス土石、鉄鋼、輸送用機器、銀行、石油石炭、パルプ紙、金属、機械、ゴム製品が2%を超える下落となった。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>、京セラ<6971>が重石となった。

日経平均は節目の22000円を下回り、同水準に位置している75日線、200日線辺りでの攻防となった。いったんは調整一巡が意識されやすいところまで下げたほか、明日のMSCIリバランスでインデックスイベントも通過することもあり、外部環境次第ではあるが、底堅さは意識されてこよう。日経平均は調整トレンドが継続し、一目均衡表では雲に接近しているほか、遅行スパンは実線を割り込みつつあり、シグナルは悪化傾向にある。米雇用統計を控えているほか、欧州政治リスクや米朝首脳会談への思惑等からオーバーウィークのポジションはとりづらいところ。中小型株も需給が悪化傾向にあるが、よりディフェンシブ系のほか、好業績でトレンドの強い銘柄等に短期資金が集中しよう。(村瀬智一)



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情報提供元: FISCO
記事名:「 好業績でトレンドの強い銘柄等に短期資金が集中しやすい【クロージング】