26日のドル・円相場は、東京市場では111円80銭から111円50銭で推移。欧米市場でドル・円は112円48銭まで反発し、112円23銭で取引を終えた。

本日27日のドル・円は、年内の米追加利上げ観測を背景に主に112円台前半で推移か。27日(米東部時間)に公表される税制改革の新案を控え、市場の様子見姿勢も強まっているほか、米朝間の緊迫化を背景とした地政学的リスクへの懸念も根強く、ドルの上値は限定的か。

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は26日に行われた講演で、物価の停滞は一時
的であるとの見解を示した上で、2%のインフレ目標に到達するまでは(現状の)金融政策を維持するとし、緩やかな利上げを継続すると述べた。これを受けて、市場では年内あと1回の追加利上げ観測が広がり、ドル買い・円売りが優勢となっている。CMEグループのフェドウォッチでは(9月26日時点)では12月追加利上げの確率は80%を超えている(81.4%)。

ただ、米朝間の緊迫化への懸念も根強く、ドルの上値は限定的となりそうだ。トランプ米大統領は26日、第2の選択肢として北朝鮮への軍事攻撃もあるし、実行すれば北朝鮮は壊滅すると警告している。さらに、27日には米トランプ政権と与党・共和党が税制改革の新案の公表を控え模様眺めムードも広がっている。市場では富裕層と法人の税率の引き下げが焦点となっており、内容を見極めたいとの向きも強い。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 今日の為替市場ポイント:年内米追加利上げの可能性高まる