皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、メキシコペソ円についてのレポートを紹介します。

まず、陳さんはメキシコペソ円の動向について『堅調に推移しそうだ』と予想しています。直近の経済について『米大統領選では、民主党のバイデン氏が次期米大統領に確定し、ようやく政権移行が本格化することになった』として、『米政権の不透明感が後退したこととバイデン次期政権がトランプ大統領のような圧力をメキシコにかけることはないとの見方がメキシコペソをサポートしよう』と考察しています。

続けて、『メキシコ銀行(中央銀行)は11月の政策会合で、物価上昇率が中銀の政策目標の上限を上回っているため政策金利を4.25%に据え置いて利下げを見送った。相対的な金利水準の高さを背景にペソ買いが継続している』と伝えています。そして、メキシコ経済について『コロナ拡大で深刻な打撃を受けており、市場ではメキシコ中銀が11月も利下げするとの見方が多かったが、中銀の利下げサイクルが終了との見方が強まった』と分析。

また、『メキシコに強硬な姿勢を示してきたトランプ大統領に代わり、民主党のバイデン次期大統領のもと、米国からメキシコへの投資が増えるのではとの見方が出ている。また、相次ぐ新コロナウィルスワクチンの開発の報もペソにはサポート要因』と指摘。『投資家がリスク選好姿勢を強めているため、ワクチン開発の進展は感染者が多いメキシコの経済にとっても好材料だろう』との見解を伝えています。

2020年7~9月期のメキシコ実質国内総生産(GDP)については、『前四半期に比べて12.1%増(季節調整済み、確定値)。製造業を中心に、新型コロナウイルスの感染拡大で大幅に落ち込んだ4~6月期(17%減)から回復した』と解説しています。『10月末発表の速報値では12%増だった。前四半期比でのプラスは19年1~3月期以来、6四半期ぶりとなった』とのことで、『1980年代以降で、前四半期比では最も大きな伸び率となった。ただ前年同期比では8.6%減で、6四半期連続のマイナスとなった』と述べています。

10~12月GDPについては、メキシコ大手銀バノルテが『前四半期比で0.6%増、前年同期比で7.2%減と見込んでいる』と伝える一方、メキシコ銀行(中央銀行)は『25日、2020年通年の成長率GDP見通しをマイナス8.7~マイナス9.3%と発表した』とのこと。『8月下旬時点の予測(マイナス8.8~マイナス12.8%)からは上方修正したものの、中銀は「不確実性は大きいままだ」と指摘している』と説明しています。

メキシコ隔週消費者物価指数については『前年比3.43%、予想4.1%、前回4.09%。メキシコ失業率は4.7%、予想5.1%、前回5.1%だった』と言及しています。『消費者物価指数は予想より低く、次の政策金利では利下げの可能性が高まる可能性もある』と示唆しており、ただ、『予想以上に失業率が改善されており、GDPの改善につながることから利下げは見送りとの見方もある』と指摘しています。

こうしたことを受け、陳さんはメキシコペソ円について堅調に推移すると予想しており、予想レンジは『5.00円~5.50円』としています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の12月1日付「【メキシコペソ円今週の予想(11月30日)】」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜



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情報提供元: FISCO
記事名:「 メキシコペソ円は堅調に推移か サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)