米労働省が発表した2月JOLT求人件数は688.2万件と予想650.0万件を上回った。1月分は701.2万件へ、696.3万件から上方修正された。新型ウイルスを巡る外出自粛が発令され多くの企業が製造停止や休業に追い込まれ、ほぼ全従業員の解雇を強いられる前、求人件数は失業者数を上回る規模で労働市場が強かったことが新たに確認された。求人件数が失業者数を上回ったのは24カ月連続。おそらく、新型ウイルス危機でこの最長記録は破られることになる。

新型ウイルス危機の影響で、米3月雇用統計では非農業部門雇用者数が70.1万人減少。10年続いた雇用の増加が終了した。失業率も50年来の低水準から4.4%まで上昇した。

■雇用たるみダッシュボード

◎危機前に比べ状態が改善                      危機前の水準と比較
2月解雇率(Layoffs/discharges rate):1.2%(1月1.1%)         1.4%
3月失業率(Unemploynent rate):4.4%(2月3.5%)           5%

2月求人率(Job openings rate):4.3%(1月4.4%、昨年4.5% )    3%
2月退職率(Quits rate):2.3%(1月2.3%、昨年2.4%)       2.1%
3月広義の失業率(U-6):8.7%(2月7.0%)               8.8%
2月採用率(Hiring rate):3.9%(1月3.9%、昨年3.8%)       3.8%

◎状態が危機前より依然悪い
3月長期失業率:27%(2月33.6%、2019年36.3%)            19.1%
3月労働参加率:62.7%(2月63.4%)                     66.1%
3月雇用者数(Nonfirm payrolls):−70.1万人(2月+27.5万人) +16.18万人





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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米2月JOLT:求人件数は失業者数を24カ月連続で上回る、3月には最長記録が破られる見通し