米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決定する本年最後の連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて発表された米国の消費者物価指数(CPI)はFOMCによる段階的な利上げを後押しする結果となった。

総合のCPIは原油安を受けて低下したものの、FOMCが特にインフレ指標として注視している変動の激しい食品や燃料を除いたCPIのコア指数は前年比+2.2%と、10月の2.1%から上昇した。ガソリン価格は4.2%下落と、3月来で最大の下落率となった。

最新のインフレ指標を受けて、市場は12月会合での利上げを一段と確信した。しかし、2019年の利上げに関しては依然懐疑的見方が根強い。燃料価格の下落や物価期待の下落で、インフレ見通しリスクは下向き。現状で速やかな利上げを要求する指標はなく、FOMCが少なくとも上半期の利上げを見送ると見られている。

来週開催の会合でも追加利上げが実施されるものの、同時に、来年の景気やインフレ見通しの引き下げで、利上げ見通しも引き下げられるハト派的な利上げになるとの見方が強い。ドルの上昇ペースもさらに鈍化する可能性もある。





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情報提供元: FISCO
記事名:「 NYの視点:米11月コアCPI上昇、FOMCの利上げ軌道を後押し