4日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開となろう。3日の米国市場ではNYダウが121ドル安だった。バイデン政権はワクチンが5月末までに全国民に十分な量が確保できると発表し従来の予定から2カ月前倒しされたことで回復期待が強まるなか、金利上昇への見方からハイテク株などは利益確定の売りが優勢に。また、2月ADP雇用統計や2月ISM非製造業景況指数が予想を下回ったことも売りに向かわせたようである。シカゴ日経225先物清算値は大阪比315円安の29275円。円相場は1ドル107円00銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形からギャップスタートとなりそうであり、売り一巡後の底堅さを見極めることになろう。ADRの日本株は指数インパクトの大きい値がさの一角が弱い値動きをみせていることもあり、インデックスに絡んだ売買の影響を受けることになりそうである。また、SOX指数の下落やVIX指数の上昇なども神経質にさせやすく、先物主導による売り仕掛け的な売買も警戒されるところである。

 一方で日経平均は25日線が支持線として意識されやすく、同線での底堅さがみられるようだと、押し目を拾う流れもみられそうである。先物市場では来週末にメジャーSQを控えていることもあり、ポジションを大きく傾けてくる動きはなく、短期のヘッジファンドなどによる仕掛け的な売買が中心とみられるため、ショートカバーも早いだろう。ナスダック指数は25日線に跳ね返される格好から再び75日線レベルまで下落している。この水準を割り込んでくるようだと、一段と調整が強まる可能性があるため、米株先物の動向などを睨みながらの展開になろう。物色の流れとしてはハイテク株やマザーズの時価総額上位銘柄などへは利益確定の流れが優勢になりやすく、景気敏感セクターへの出遅れ修正が中心になりそうである。
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情報提供元: FISCO
記事名:「 景気敏感セクターへの出遅れ修正が中心に