海外メディアによると、継続されている米中通商交渉について、難航しているという。詳細な内容は確認されていないが、2月28日の中国や香港市場では、これまで上昇してきた通信やIT関連に売りが広がった。

今回の協議について、中国は輸出の拡大を受け入れると予測され、米国側が主張している中国による技術移転の強要、知的財産の窃取、国営企業の補助金問題などについて、大きな前進が見込めないとの見方は優勢になっている。米中通商協議は簡単に合意することが困難だと指摘されている。

専門家は、米中通商協議の難航がほかの国・地域にも悪影響を与えるため、世界経済の成長ペースが一段と鈍化する可能性があるとの見方を示した。ただ、世界経済が停滞する可能性が低いと強調されている。

これより先、世界銀行は2019年の米国経済の成長率が18年から0.4%減速し、2.5%になると予測。19年の新興国経済の成長率は4.2%、先進国の成長率は2%になると予想されている。

また、国際通貨基金(IMF)も今年1月、2019年、20年の世界経済の成長予想を昨年10月に予測した3.7%、3.7%から3.5%、3.6%に下方修正した。世界における地政学的リスクの高まりに加え、欧州の政治不安などが指摘された。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】米中通商交渉に再び暗雲か、世界景気に悪影響も