英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる交渉が今月22日からスタートした。英国のメイ首相は、正しい方向に導くことが交渉の最優先事項だと発言し、期限まですべての事項を急がせるつもりがないと強調した。

中国の専門家は、EU離脱の交渉について、今年3月から実質的な前進がみられないと指摘。また、英国のEU離脱が英国からの人材流出を加速させるほか、不動産市場にも悪影響を与えると強調した。

最近統計によると、今年1-3月期のロンドンの住宅価格は前年同期比で3.2%下落し、下落幅は過去9年で最大だったという。また、同期の高級住宅の販売額も前年同期比で24%減少したと報告された。

さらに、人材の流出が金融センターとしてのロンドンの地位を危うく可能性があると指摘されている。英国のEU離脱をめぐる国民投票が終了してから英国を離れることを選択したEU圏の住人は約12万2000人に上ったと報告された。また、東欧から英国への移民も急速に減少しているほか、自国を離れる英国人は増加していると報告された。
世界銀行が発表したデータによると、先進国の中で、海外への移住を決めた英国人はもっとも多いという。

なお、英国企業の上級管理職100人を対象に実施した最新調査では、4分の3の人は今年の英国の成長率が先進7カ国(G7)の中で最も低いと予測した。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 【中国の視点】英国の魅力:EU離脱で大幅低下、人材流出止まらず