近年、オーディオの楽しみ方はスマホメーカーやストリーミングサービスに集約されてきました。しかし、Bluetooth(R) LE Audioの新しいトポロジーは、まだ誰も想像していない新しい機器が、生活の重要な一部になるという、新世代のイノベーションの可能性を秘めています。Bluetooth LE Audioの仕様開発と策定に携わったすべての企業の目的は、オーディオの未来を作るためのツールを開発者に提供することであり、その努力がNick Hunn(ニック・ハン)氏による『Introducing Bluetooth(R) Audio』の出版として形になりました。Bluetooth SIG(本部:米国ワシントン州カークランド市)は、LE Audioの新技術の可能性を多くの方に理解いただくため、本書籍の電子版の無償提供を本日開始しました。
Bluetooth LE Audioは、小さな補聴器のプロジェクトから生まれ、それがBluetooth SIGが行った最大の単一仕様開発に発展しました。補聴器業界で開発された技術やユースケースは、民生用オーディオ市場の動向をかなり先取りしたものでしたが、8年間の開発期間に2回のCore仕様の大幅な改訂を行い、その結果、全く新しい高効率コーデック「LC3」ならびに、23種類のプロファイルとサービス仕様が完成しました。
● 新しいBluetooth(R) LE Audioアーキテクチャの背景 ● Bluetooth LE Audioの新仕様がどのように関連し合い機能するか ● Bluetooth LE Audioを実現するBluetooth Coreのキーコンセプト ● 新しいLC3コーデックの利点 ● 新規格のオーディオ用途例 ● 次世代ワイヤレスオーディオ製品のための新しいコンポーネント技術 ● Bluetoothオーディオの市場機会と成長分野
「仕様開発に携わった私たち全員が、Bluetooth LE Audioは我々の興味をかき立てるような新しいオーディオ製品やアプリケーションを開発するためのすべてのツールを提供してくれると考えています。そして、この本がそれらの新しいコンセプトの説明に役立ち、開発者がイノベーションの新たな高みに到達するきっかけとなることを願っています」 とHunn氏は述べています。
著者について Nick Hunn (ニック・ハン)は、WiFore ConsultingのCTOで、Bluetooth SIG Hearing Aid Working Groupの議長、Generic Audio Working Groupの副議長を務めています。Bluetooth SIGの設立当初からBluetooth技術に携わっており、Bluetooth Low EnergyやLE Audioなど、ほとんどの主要なBluetoothの技術要件文書の作成に貢献してきました。2013年からは、Bluetooth LE Audioのコンセプトを策定したBluetooth Hearing Aidワーキンググループの議長を務め、LC3コーデックを含むすべてのBluetooth LE Audio仕様の策定にも参加しています。
Bluetooth SIGについて 1998年に設立されたBluetooth SIGは、Bluetooth(R)テクノロジーを管理する非営利事業者団体で、メンバー企業数は35,000社を超えます。Bluetoothテクノロジーの機能を拡大する新規・拡張仕様の策定におけるメンバー企業間の共同作業の取りまとめ、世界クラスの認証製品プログラムを通したグローバルな相互運用性の推進、Bluetoothテクノロジーの認知、理解、採用の促進によるBluetoothブランドの発展に従事しています。