プライバシー保護強化、高速化、IP接続の実現で
Bluetoothがモノのインターネットの標準無線技術となる

Bluetooth Special Interest Group(本部:米国ワシントン州カークランド、以下Bluetooth SIG)は、Bluetooth 無線技術の最新コア仕様「Bluetooth 4.2」を策定したこと米国時間12月3日に発表しました。Bluetooth 4.2の主なアップデートとして、プライバシー保護の強化、転送速度のさらなる高速化を実現したほか、近日策定予定のプロファイルでIP接続を可能にします。Bluetooth 4.2は、開発者やOEMメーカー、ワイヤレス業界全体に新たな可能性を開き、より良いユーザ体験を消費者に提供できるだけでなく、これまで考えられなかったユースケースを創出します。

Bluetooth SIGのエグゼクティブディレクターであるマーク・パウエルは次のように述べています。「Bluetooth 4.2のアップデートで、Bluetooth Smartは個人向けセンサーデバイスからスマートホームまで、身の回りのすべての機器を接続するソリューションとなります。仕様の改善に加え、新しいプロファイル「Internet Protocol Support Profile (以下、IPSP)」によりBluetoothでIPv6を使用可能になり、デバイス間の接続にまったく新しい可能性をもたらします。Bluetooth Smartはあらゆる市場に対応できる唯一の技術であり、柔軟な開発を促すだけでなく、モノのインターネット(IoT)実現の基盤技術となるでしょう」。

プライバシーとセキュリティの強化
Bluetooth 4.2は、消費電力を抑えるだけでなく、政府機関に要求される高レベルのセキュリティ基準(FIPS)に対応することで業界標準となるプライバシー保護を実現します。このプライバシー保護機能は、Bluetoothを介したデバイスの不正トラッキングを防ぎ、プライバシーの制御をユーザ自身で管理できるようにします。例えば、ビーコンを使用している小売店で買いものをする際、ビーコンからの通知をあらかじめデバイス側が許可しない限り、トラッキングはされません。

転送速度の向上
Bluetooth 4.2では、Bluetooth Smartデバイス間のデータ転送速度と信頼性を向上しています。4.1に較べてBluetooth Smartパケットの容量を10倍に増やしたことで、デバイスのデータ転送速度が最大2.5倍向上します。速度とパケット容量が増えたことで、送信エラーの発生を減らし、電力消費量を削減するため、結果としてより効率性の高い接続性を実現します。

インターネット接続
Bluetooth 4.1にすでに構築されていた基盤とBluetooth 4.2の新機能によって、IPSPでBluetooth Smartの各種センサーをIPv6/6LoWPANを介してインターネットに直接接続できるようになります。これにより、既存のIPインフラをBluetooth Smartの周辺デバイス管理に活用できます。これはたとえば、ユーザ個人のコントロールと広域コントロールの両方を必要とするスマートホームには理想的な機能です。このプロファイルは2014年末までに策定されます。

Bluetooth 4.2およびIPSPの技術的な詳細、各種ツール、その他FAQなどについてはwww.bluetooth.com/bluetooth4-2を参照ください。


Bluetooth(R) 無線技術について
Bluetooth無線技術は、幅広い電子機器を簡単な操作で接続することができる世界的な無線規格です。Bluetooth Smart技術は、低消費電力を特徴とする更新可能なプラットフォームであり、「接続された世界」を背景に携帯電話、家電、パソコン、自動車、医療と健康、スマートハウスなどの領域で新しい可能性を創出します。およそ30 億の年間出荷台数を誇る Bluetooth 技術は、世界中の開発者、製品メーカー、消費者に実証されたワイヤレスソリューションを提供できる唯一の技術です。Bluetooth SIGは、業界をリードする企業を中心に 24,000 を超えるメンバーが参加する団体であり、Bluetooth 無線技術でのコラボレーション、技術革新、普及推進に取り組んでいます。詳細については、www.bluetooth.comをご覧ください。


<本件に関する報道関係者からの問い合わせ先>
Bluetooth SIG PRセンター
(株式会社アクティオ内)
TEL: 03-5771-6426
担当:有本、本間、増田
e-mail: sig@actioinc.jp


情報提供元: Dream News