スイス・ヌーシャテル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- マシモ(NASDAQ: MASI)は本日、Journal of Clinical Monitoring and Computingに最近掲載された研究において、研究者らが酸素過剰を防止するために、全身麻酔中の動脈酸素分圧(PaO2)の非侵襲的指標として機能するMasimo ORi™(予備酸素摂量指数)の性能について検討1したと発表しました。ORiは、中程度の過酸素の範囲(100~200 mmHgのPaO2範囲)における酸素化の指数です。0.0から1.0までの尺度を持つ「指数」としてのORiは、傾向を示して、患者の予備酸素摂量における変化を医師に告げることができます。





日本の福島県立医科大学医学部に在籍する吉田圭佑医師と同僚らは、種々の酸素投与条件の下でPaO2とORiの関係を比較することで、過度の酸素過剰を防止するためにORiが連続的・非侵襲的な方法で知見を与えることができるのかどうかについて評価することにしました。研究者らは全身麻酔を必要とする手術が計画されている患者20人を組み入れました。ORiはRadical-7® Pulse CO-Oximeter®とrainbow®センサーを搭載したMasimo Root®で測定しました。PaO2はシーメンス製の血液ガス分析装置ラピッドラボ 1265で測定しました。各患者につき、麻酔を導入した後、PaO2測定の血液ガス分析は4回行い、ORi値は血液を採取する度に記録し、80セットのデータセットを用意しました。初期分析は0.33に設定した吸入気酸素濃度(FiO2)で行い、続く3回の分析をFiO2の調節によってORiが約0.5、0.2、0となった時に実施しました。



研究者らは分析のため、PaO2が240 mmHg未満の場合にORiとPaO2の間で正の相関関係が見られた先行研究2に基づき、PaO2の上限しきい値として240 mmHgを選定しました。研究者らは高酸素血をPaO2 ≥ 150 mmHgと定義しました。研究者らは線形回帰分析を使用して、PaO2が240 mmHg未満の場合にORiとPaO2の間に「比較的強い」正の相関関係(r2 = 0.706)を見いだしました。受信者動作特性(ROC)曲線分析により、研究者らはPaO2 ≥ 150 mmHgを検出するための最適なカットオフORi値を0.21と計算しました(感度0.950、特異度0.755)。研究者らは4象限プロット分析を使用して、100%の一致率でORiがPaO2の傾向を示すことを発見しました。



研究者らは次のように結論付けています。「高酸素血は全身麻酔下の患者のORiを観察することで検出できるので、高濃度酸素の不必要な投与を回避できる可能性があります。ORiは過酸素の範囲にある酸素化状態を反映する独特の特性を持っています。今回の研究では手術室における全身麻酔下のデータを検討しましたが、ORiの独特の特性は手術室においてだけでなく、ICUやその他の場面でも利点を提供し得るものです。今後、ORiを活用するためには、さらなる臨床研究が必要となります。」



研究上の制約として、研究者らは研究の参加者数が少ないことを挙げています。加えて、「患者側の一定の要因(例えば、年齢、体格、体温、指先灌流、ヘモグロビン濃度)が各自のORi値に影響を与えることは説得力があります。従って、ORiはPaO2のすべての変化を反映するとは限らない可能性があります。」



ORiはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。



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マシモについて



マシモ(NASDAQ: MASI)は世界的な医療技術企業として、革新的な測定法、センサー、患者モニター、自動化ソリューション、接続ソリューションを含め、業界をリードする多様なモニタリング技術の開発・製造に当たっています。当社の使命は、患者転帰を向上させてケアのコストを削減することです。1995年投入のMasimo SpHb® Measure-through Motion and Low Perfusion™(体動時・低灌流時モニタリング可能)パルスオキシメトリーは、他のパルスオキシメトリー技術より性能面で優れていることが100件を超える独立した客観的研究で示されています3。またMasimo ORi™は医師が新生児における重度の未熟児網膜症を減らし4、新生児におけるCCHDスクリーニング値を改善し5、術後の病棟におけるマシモ・ペイシェント・セーフティーネット(Masimo Patient SafetyNet™)での連続的モニタリングで使用した場合、救急対応チームの実動、ICUへの移動、コストを削減する6-8ことが示されています。Masimo ORi™は世界各国の主要な病院やその他の医療現場で推定1億人以上の患者に使用されており9、USニューズ&ワールド・レポート誌の2018-19年全米優良病院ランキング10に掲載された上位10病院中の9病院で最重要のパルスオキシメトリーとなっています。マシモはSET®の改善を続けており、2018年には体動時の状態におけるRD SET™センサーのSpO2精度が大幅に改善されたことを発表し、医師らが頼りにしているSpO2値は患者の生理状態を正確に反映しているとの信頼感を高めることとなりました。2005年、マシモはrainbow® Pulse CO-Oximetry技術を発表し、それまで侵襲的な手段でのみ可能であった血液成分モニタリングを非侵襲的、連続的なものとすることを可能にしました。測定できるのは、トータルヘモグロビン濃度(SpHb®)、酸素含量(SpOC™)、カルボキシヘモグロビン濃度(SpCO®)、メトヘモグロビン濃度(SpMet®)、脈波変動指標(PVi®)、RPVi™(rainbow® PVi)、予備酸素摂量指数(ORi™)です。2013年、マシモは患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームRoot®を導入しました。本プラットフォームは可能な限り柔軟で拡張可能なものとなるようゼロから構築し、その他のマシモ製モニタリング技術やサードパーティー製モニタリング技術の追加を容易化しました。マシモの重要な追加技術には、次世代SedLine®脳機能モニタリング、O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®サンプリングライン付きISA™カプノグラフィーが含まれます。マシモの連続モニタリング/スポットチェック製品ファミリーPulse CO-Oximeters®には、Radius-7®やRadius™ PPGなどのテザーレスなウエアラブル技術、Rad-67™などのポータブルデバイス、MightySat® Rxなどのフィンガーチップパルスオキシメーター、Rad-97™などの病院と自宅の両方で使用できる装置を含め、様々な臨床/非臨床シナリオで使用できるようデザインした装置があります。マシモの病院自動化/接続ソリューションはIris®プラットフォームを中心に構成されており、Iris Gateway™、Patient SafetyNet、Replica™、Halo ION™、UniView™、Doctella™を含みます。マシモと当社製品の追加情報については、www.masimo.comをご覧ください。マシモの製品に関して発表済みの臨床研究の結果はwww.masimo.com/evidence/featured-studies/feature/でご覧いただけます。



ORiおよびRPViはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。Patient SafetyNetの商標の使用は、ユニバーシティ・ヘルスシステム・コンソーシアムからのライセンスに基づいています。



References




  1. Yoshida K, Isosu T, Noji Y, Ebana H, Honda J, Sanbe N, Obara S, Murakawa M. Adjustment of oxygen reserve index (ORi™) to avoid excessive hyperoxia during general anesthesia. JCMC. 2019. https://doi.org/10.1007/s10877-019-00341-9.


  2. Applegate R, Dorotta I, Wells B, Juma D, Applegate P. The relationship between oxygen reserve index and arterial partial pressure of oxygen during surgery. Anesth Analg. 2016;123:626–33. https ://doi.org/10.1213/ANE.00000 00000 00126 2.


  3. Published clinical studies on pulse oximetry and the benefits of Masimo SET® can be found on our website at http://www.masimo.com. Comparative studies include independent and objective studies which are comprised of abstracts presented at scientific meetings and peer-reviewed journal articles.


  4. Castillo A et al. Prevention of Retinopathy of Prematurity in Preterm Infants through Changes in Clinical Practice and SpO2 Technology. Acta Paediatr. 2011 Feb;100(2):188-92.


  5. de-Wahl Granelli A et al. Impact of pulse oximetry screening on the detection of duct dependent congenital heart disease: a Swedish prospective screening study in 39,821 newborns. BMJ. 2009;Jan 8;338.


  6. Taenzer AH et al. Impact of pulse oximetry surveillance on rescue events and intensive care unit transfers: a before-and-after concurrence study. Anesthesiology. 2010:112(2):282-287.


  7. Taenzer A et al. Postoperative Monitoring – The Dartmouth Experience. Anesthesia Patient Safety Foundation Newsletter. Spring-Summer 2012.


  8. McGrath SP et al. Surveillance Monitoring Management for General Care Units: Strategy, Design, and Implementation. The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety. 2016 Jul;42(7):293-302.


  9. 推定値:マシモの社内資料


  10. http://health.usnews.com/health-care/best-hospitals/articles/best-hospitals-honor-roll-and-overview.



将来見通しに関する記述



本プレスリリースは、1995年民事証券訴訟改革法との関連で、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条で規定された将来見通しに関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、特にMasimo ORi™の潜在的有効性などに関する記述が含まれています。これらの将来見通しに関する記述は、当社に影響を及ぼす将来の出来事についての現時点での予測に基づいており、リスクおよび不確実性に左右され、これらのすべてが予測困難で、これらのすべてが当社のコントロールを超えており、種々のリスク要因の結果として、将来見通しに関する記述で表明された内容とは不利な形で著しく異なる結果が生じる場合の原因となり得るものです。これらのリスク要因には、臨床結果の再現性に関する当社の仮定に関連するリスク、Masimo ORiを含むマシモ独自の非侵襲的測定技術が良好な臨床結果と患者安全性に貢献するという当社見解に関連するリスク、マシモの非侵襲的医療技術のブレイクスルーがコスト効率に優れたソリューションと独自のメリットを提供するとの当社見解に関連するリスクに加え、米国証券取引委員会(SEC)に提出した当社の最新報告書のセクション「リスク要因(Risk Factors)」で指摘したその他の要因が含まれますが、これらの要因に限定されません。これらの報告書はSECのウェブサイト(www.sec.gov)から無料で入手できます。当社は将来見通しに関する記述に反映された予測が合理的であると考えるものの、当社はこれらの予測が正しいと判明するかどうか判断できません。本プレスリリースに含まれる将来見通しに関する記述はすべて、全体として前記の注意書きによる明示的条件の下に成立するものです。読者の皆さまは、本日の時点についてのみ言及しているこれら将来見通しに関する記述に過度の信頼を寄せないようお願いします。当社はこれらの記述または当社がSECに提出した直近の報告書に含まれる「リスク要因」について、新規の情報、将来の出来事、その他の結果に関係なく、適用される証券法で求められる場合を除き、更新・修正・説明する義務を何ら負いません。



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情報提供元: ビジネスワイヤ
記事名:「 全身麻酔中の酸素過剰を防止するための指標としてのMasimo ORi™(予備酸素摂量指数)の有用性を検討する新研究