連携の拠点となるベイエリア・オープンイノベーションセンター(BOiCE)がある豊洲キャンパス本部棟

芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田 純)は、企業と大型の共同研究を行う「共同研究講座制度」を2023年度から導入しました。
共同研究講座は、本学が100周年を迎える2027年に向けて研究力のさらなる強化を進めることを目的とし、すでに民間企業2社との共同研究講座を設置しています。
今後、本制度を活用して企業との連携を深め、共同研究講座を増加させることにより本学の技術シーズが社会実装されることを目指していきます。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/353587/LL_img_353587_1.jpg
連携の拠点となるベイエリア・オープンイノベーションセンター(BOiCE)がある豊洲キャンパス本部棟

【ポイント】
●2023年度から企業と大型の共同研究を行う共同研究講座制度を導入
●すでに2社の民間企業と共同研究講座を設置
●2023年5月26日に共同研究講座セミナーを実施予定


■共同研究講座を設置した目的
本学ではこれまで、学内の研究者を主体として多くの企業と大小様々な共同研究を進めてきました。しかし、今後、研究成果の社会実装をより一層促進するためには、大学と企業が双方の研究者だけでなく、組織としてお互いが持つ課題を共有する仕組みが必要です。それらの課題解決に向けて具体的な出口を見据え、長期的に大規模な研究プロジェクトを進めるなど、より効果的な取り組みを実現するために共同研究講座を設置しました。これは、文部科学省の「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン(2016年11月発表)」で求められている、企業との大型の共同研究実施にも資する取り組みとなっています。
また、このガイドラインにおいて推奨されている「戦略的産学連携経費」を共同研究講座に対して設定し、この経費を本学の中長期的な研究力強化に向けて活用を図ります。


■共同研究講座の概要
共同研究講座では、企業等から受け入れた資金を活用して、大学内に研究組織を設置、大学と企業等に共通する研究課題について、対等な立場で共同して研究を行う制度です。企業との間で設定した研究課題に両者の組織で取り組み、複数年度にわたる比較的大規模の共同研究に適した制度となります。そして、企業研究者が本学で博士学位を取得することも可能です。また、産学官連携コーディネーター(CD)や、リサーチ・アドミニストレーター(URA)が共同研究の実施、外部資金獲得や知財管理等を支援することで円滑な運営を行うことができます。

【共同研究講座と従来の共同研究との比較】
<講座設置>
共同研究 :設置しない
共同研究講座:設定する

<課題設定>
共同研究 :個別課題ごとに設定
共同研究講座:目標とする共通課題を設定する

<経費>
共同研究 :共同研究費
共同研究講座:共同研究費

<契約締結>
共同研究 :単年度契約
共同研究講座:複数年度契約

<特任教員>
共同研究 :なし
共同研究講座:あり(共同研究講座教員) 博士学位の取得も可能

<組織的支援(URA)>
共同研究 :内容に応じて支援
共同研究講座:全案件支援

<成果の帰属>
共同研究 :企業と共有
共同研究講座:企業と共有

<研究規模(予算規模)>
共同研究 :小~中
共同研究講座:大型・長期


■今後の展望
設置したそれぞれの共同研究講座が十分な研究成果を上げ、本学発の技術シーズが将来的に社会実装されることを目ざし、研究担当URAによる研究者の支援、ベイエリア・オープンイノベーションセンター(BOiCE)における研究スペースの提供などの支援を行います。そして、100周年を迎える2027年までに共同研究講座の設置件数を増加させていきます。


■関連する情報
共同研究講座を含めた本学の最新情報については、Webサイトに掲載しています。また、共同研究講座セミナーを5月26日(金)に開催します。このセミナーでは2件の共同研究講座について、それぞれ本学の教員ならびに設置企業2社からの講演を予定しています。今後も新しい情報を順次公開します。
URL: https://www.shibaura-it.ac.jp/research/industry/boice.html


■芝浦工業大学とは
工学部/システム理工学部/デザイン工学部/建築学部/大学院理工学研究科
https://www.shibaura-it.ac.jp/
日本屈指の海外学生派遣数を誇るグローバル教育と、多くの学生が参画する産学連携の研究活動が特長の理工系大学です。東京都と埼玉県に2つのキャンパス(豊洲、大宮)、4学部1研究科を有し、約9,000人の学生と約300人の専任教員が所属。2024年には工学部が学科制から課程制に移行し、従来の教育の在り方を根本から変えていきます。創立100周年を迎える2027年にはアジア工科系大学トップ10を目指し、教育・研究・社会貢献に取り組んでいます。
情報提供元: @Press