演者

国民の健康増進を唾液ケアから考える 日本唾液ケア研究会(理事長:神奈川歯科大学 槻木 恵一)は、この度、11月28日を「いい唾液の日」に申請し認定されました。

主に血液から産生される「唾液」は生体情報を多数含むだけでなく、口腔からの感染防止など、ヒトの体にとって極めて機能的な役割を果たし、「天然のワクチン*」とも考えることができます。
「いい唾液の日」は、日付の11と28で「いい(11)つば(28)」と読む語呂合わせから決定しており、この制定をきっかけに多くの人に「唾液」の役割を周知するとともに、とくにこれからの季節に感じやすい口腔内の乾燥に対して「唾液ケア」をより意識し、全身の健康増進を心がけてもらうことを目的としています。

日本唾液ケア研究会では、この「いい唾液の日」の制定を記念し、報道関係者様や関連分野の研究者様・医療従事者様向けのイベントを、下記の通り開催いたします。ぜひご参加ください。
*「感染症予防において最も重要かつ効率的な物質」という意味で用いた。


■開催概要
日時:令和3年11月28日(日曜日) 16:00~18:05終了予定
対象:報道関係者、歯学・口腔病理などの研究者・医療従事者、企業関係者など
※関係者以外の一般の方からのお申し込みは原則お断りしております
申し込み締め切り:11月26日(金曜日)中


■申し込み方法
WEB参加は、日本唾液ケア研究会HPよりお申し込みください( https://peraichi.com/landing_pages/view/salivacare )。
会場参加をご希望の場合は、事務局までご相談ください。


■プログラム 無料
第1部 16:00-16:35
「いい唾液の日」制定記念セレモニー
1) 「いい唾液の日」記念日の意義について 日本唾液ケア研究会 槻木 恵一
2) いい唾液の日記念章の授与式
3) 来賓挨拶
4) 記念ミニコンサート

第2部 16:35-17:30
「いい唾液の日」制定記念・日本唾液ケア研究会NPO法人化 設立記念講演会

テーマ:「唾液の全身における感染症予防のメカニズムと歯科医療 ―日本唾液ケア研究会の果たす役割も含めて―」
演者 :日本唾液ケア研究会 理事長 槻木 恵一

第3部 17:35-18:05
日本唾液ケア研究会NPO法人化 設立総会(会員外でも興味のある方は視聴ください)

※なお、上記プログラムは途中参加・退出が可能です。お気軽にご参加ください。


■日本唾液ケア研究会について
口腔ケアは、口腔疾患の予防や良好な口腔環境の維持に重要であるが、一般的に口腔ケアは、歯磨きに大きな力点が置かれ、唾液中の成分による効能は副次的な位置づけであった。
しかし、近年、唾液の健康効果についての研究が進展したことにより、唾液は、良好な口腔環境を獲得させる機能水であるという概念の重要性が見出されている。
この概念は、国民の健康増進を口腔から推進することができると考え、日本唾液ケア研究会では唾液の量と質に注目した健康普及啓発活動を通じて、歯科医療に貢献することを目的としている。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/282489/LL_img_282489_1.png
演者

■演者プロフィール
日本唾液ケア研究会 理事長 槻木 恵一
2007年4月より神奈川歯科大学教授。口腔病理専門医指導医。専門は環境病理学、唾液腺健康医学、災害歯科医学。神奈川歯科大学副学長、大学院研究科長を歴任。テレビなどで口腔ケアの重要性と唾液の働きを唾液力と命名しわかりやすい解説が好評を得ている。著書に「唾液サラネバ健康法」(主婦と生活社)ほか、日本医事新報社「識者の眼」で連載をしている。


■講演抄録
口腔は、外来異物の侵入口であり、口腔における外来異物の排除能は、病気になるかならないかを決めている。その外敵からの防衛機能を担うのが唾液である。この唾液の機能は、量と質(成分)の側面があり、量が少なければドライマウスを招きQOLを損ない感染リスクを高める。さらに質の面では、唾液中には100種類以上の物質が含まれ、抗感染物質の低下も、やはり感染リスクを高める。

この感染のリスクは、インフルエンザや新型コロナウイルスによる全身性の感染症も含まれ、口腔疾患だけでない点は重要である。この唾液による感染防御システムは、口腔内の汚れにより作用しにくくなることから、口腔清掃は極めて重要である。しかし、口腔清掃は、多くても1日3回位しかしないが、唾液は24時間口腔を守っており、3回の口腔清掃は、むしろ、唾液による防御システムの維持を図る意味もある。口腔ケアにおいて、このコンセプトは、十分取り上げられていないことから、あえて唾液ケアというコンセプトの構築により社会に提案したい。

本講演では、唾液を新しい切り口から捉えなおし、新時代の唾液像を提示し、具体的な日本唾液ケア研究会の活動も紹介したい。


■本件に関するお問い合わせ先
神奈川歯科大学病理組織形態学講座内 日本唾液ケア研究会事務局
所在地: 神奈川県横須賀市稲岡町82
MAIL : pathonota@gmail.com
情報提供元: @Press