上本町わたなべクリニック院長 渡邊 章範(たかのり)


ファイザー社チャンピックス

上本町わたなべクリニック(大阪市天王寺区)では、平成18年5月17日の開院以来、ニコチンパッチを用いる禁煙治療を取り入れていましたが、平成20年に飲む禁煙薬(バレニクリン、ファイザー社 商品名:チャンピックス)が販売されたことを受け、『上本町わたなべクリニックの禁煙道場』と名付け、いち早く内服薬による禁煙治療に取り組みました。その結果、平成21年度~平成27年度まで飲む禁煙外来の処方数が日本一(※)になりましたことをご報告させていただきます。(※)製薬会社調べ





上本町わたなべクリニックでは、平成24年10月4日から大阪市立大学にて単位認定の寄付講座「タバコと健康問題」を開講、また、平成28年2月5日に大阪市立大学医学部付属病院 消化器内科との共同研究により論文発表を行い、『禁煙治療が逆流性食道炎に有効であることを日本で初めて明らかに』するなど、積極的にタバコにまつわる問題に取り組んできました。



健康志向の高まりにつれ、日本での喫煙者は毎年減っているとはいえ、20.1%(男性32.4%、女性9.7%)と、とりわけ先進国の中でも高い喫煙率であり喫煙人口は約2,200万人にのぼります。



出生率が低下している日本においては、胎児・乳幼児・小児の受動喫煙を避けることは必須と考えられます。平成28年5月厚生労働省の研究班は、受動喫煙の影響による推定死亡者が年間約1万5,000人、乳幼児突然死症候群も約70人と発表しています。



また、未成年の喫煙も一段と低年齢化が進んでいると報告されています。平成28年4月からは、今までは保険適応外であった低年齢の喫煙者にも、健康保険を使っての受診ができるように保険適応の範囲の拡大が行われました。



平成21年3月31日には、神奈川県において日本で初めて、神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例が公布されましたが、まだ導入している都道府県は少ないのが現状です。WHOは、分煙ではなく受動喫煙防止の完全実施を求めています。世界的には、平成20年に北京、平成24年にロンドンで実施されています。



5月31日~6月6日は、禁煙週間となり、禁煙について考えてみる絶好の機会です。

飲む禁煙薬はあくまでも禁煙補助薬です。医師と患者さんとの相互信頼の上で、一人でも多くの方が禁煙に成功されることを望みます。





【上本町わたなべクリニック院長 渡邊 章範(たかのり) 略歴】

1998年3月大阪市立大学医学部卒業。2003年3月大阪大学大学院卒業(医学博士)。日本学術振興会特別研究員(PD)、大阪市立大学総合診療科後期臨床研究医(シニアレジデント)を経て、2006年5月17日上本町わたなべクリニックを開業。現在に至る。

2013年11月「病気の9割はこれで治る!血管と自律神経」(主婦と生活社)、2015年6月「その痛みやモヤモヤは「気象病」が原因だった 気象の変化が、自律神経を狂わせる!」(青春出版社)を執筆。





~平成28年5月17日に10周年を迎えました~

■内科・循環器科・リハビリテーション科

 上本町わたなべクリニック

 

所在地: 大阪市天王寺区上之宮町1-15

TEL  : 06-6772-0075

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