山形県は、県内の中学・高校の屋内運動施設にスポットクーラー(可搬式空調機器)を整備する。19日開会の県議会9月定例会に提出する9月補正予算案に、経費約3億1000万円を盛り込んだ。

 記録的な暑さが続いた今年7~8月、県内では米沢市の女子中学生が部活動からの下校中に死亡し、山形市の中学校では屋外で体育祭の練習中に複数の生徒が搬送されるなど、熱中症が原因とみられる事故が相次いだ。

 これを受けた緊急対策として、県内94の市町村立中、56の県立高・特別支援学校、14の私立高の計164校を対象に、持ち運べる空調機器を導入する。部活動などの運動中に、定期的に体を冷やせるようにする狙いだ。

 中学校には1校当たり100万円を上限に経費の半分を補助する。高校は体育館2台と柔剣道場1台、特別支援学校は体育館1台の想定で、県立は全額、私立は1校当たり100万円を上限に補助する。屋内体育施設に空調設備がある学校は除く。県は機器業者と調整に入っており、補正予算案が可決されしだい、整備に着手する方針。【熊田明裕】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 学校にスポットクーラーを整備へ 熱中症事故が相次いだ山形県