中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題を巡り、消費者庁は3日、社内の内部通報体制に不備があるとして、公益通報者保護法に基づき報告するよう同社に求めた。新井ゆたか長官がこの日の記者会見で明らかにした。

 ビッグモーターの外部弁護士による調査報告書では、社長や副社長に社員から内部告発があったにもかかわらず「結果的にもみ消したと言わざるを得ない」などと指摘。従業員が300人を超える事業者に義務づけている内部通報体制も整備されておらず、不備があったと認定していた。

 報告書を受けて消費者庁が同社を任意で調査した結果、実際に体制の不備があったことが確認できた。報告までの期間は1カ月程度を見込んでいる。

 報告要請は、内部通報制度の整備を義務づけた2022年6月の同法改正後では初のケースで、従わなければ罰金などの罰則がある。【阿部絢美】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 ビッグモーター、内部通報体制に不備 消費者庁が報告求める