ウクライナ南部ヘルソン州にあるカホフカ水力発電所のダムが決壊した時間帯に、周辺で爆発を示す振動が検知されていたことが分かった。ウクライナはロシア軍が爆破したと訴え、ロシア側はウクライナによる破壊工作だと主張している。

 ノルウェーの地震観測機関NORSARは9日、ルーマニアの地震観測所が6日午前2時54分ごろにカホフカダム周辺での爆発を示す振動を検知したと明らかにした。また米紙ニューヨーク・タイムズは、米国の偵察衛星が同ダムで、爆発によるとみられる赤外線を探知したとする政府関係者の話を報じた。

 一方、情報機関のウクライナ保安局(SBU)は9日、ロシア側による爆破を示す通話を傍受したとする音声を公開した。「彼ら(ウクライナ側)の攻撃ではない。我々の破壊グループによるものだ」などと話す2人の通話が録音されており、SBUはロシア兵の会話だと主張している。

 英BBCは、ロシア軍が、ウクライナの反転攻勢を妨害するために爆破した可能性を指摘している。【ブリュッセル宮川裕章】

情報提供元: 毎日新聞
記事名:「 ウクライナダム、爆発で決壊か ノルウェーの地震観測機関が検知