大阪大や東京大などの研究グループが、新型コロナウイルスのオミクロン株の抗原検査とPCR検査の結果を比較したところ、感染からの日数は抗原検査の感度に影響しないことが分かった。  抗原検査は、ウイルス量が少ない感染直後の感度が低い恐れが指摘されていたが、十分なデータに基づく分析は行われていなかった。研究グループの村上道夫・大阪大感染症総合教育研究拠点特任教授は「高い頻度で抗原検査を行う有効性は高いと考えられる」としている。研究成果は31日までに英科学誌「BMJオープン」電子版に掲載された。  研究グループは、サッカーJリーグの選手やスタッフらがPCR検査と抗原検査の両方を同じ日に受けていることに着目。昨年1~3月の検査データ延べ656人分を分析した。  その結果、抗原検査の感度はPCR検査の約6割で、症状の有無や発症から検査までの日数とは関連性がなかった。  研究グループは「抗原検査を用いた検査体制の有効性を評価する上で不可欠な知見を提供できた」としている。 (了)【時事通信社】
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 抗原検査、感染直後も有用=感度に影響せず―大阪大など