「EX30」を相棒CARに、スウェーデン北部を巡る“サステナブル”な旅。

ボルボの本国・スウェーデンで開催されたコンパクトSUVの電気自動車、EX30の試乗会「The Big Winter Drive」は、EX30の“サステナブル”なクルマづくりにちなんだ、北欧らしいライフスタイルを体験できる旅でもありました。

世界遺産のGammelstaden(ガンメルスタード)の教会街を走る、EX30。
Tree Hotelの木の上に建つツリーハウスの前で。北欧神話の神トールが持つ武器、トールハンマーをモチーフにしたヘッドライトが際立つ。

「The Big Winter Drive」レポート第2弾となる“ライフスタイル編”では、そのスポットの数々と、自然あふれる光景に映える「EX30」の姿をお届けしたいと思います!!

3月上旬の冬時期ながら、幹線道路の積雪は少なく(除雪車の通らない林道は積もってましたが……)、その路面状況に安心しながらも、スウェーデンの車線は右車線走行で、欧州仕様のEX30は左ハンドル。日本とは逆の設定にやっぱり緊張(笑)。
スタート地点のルレオ空港から約100kmのドライブを経て、初日のホテル「アークティック・バス」に集合した、チーム・ジャパンのメンバーが乗る3台のEX30。

氷の上に浮かぶ斬新な「Arctic Bath」で、本場のサウナ&“超”冷水浴!!

スウェーデン北部のラップランド地方、北極圏のすぐ下に位置する“ハラッズ”という小さな街にある「Arctic Bath」。元々の林業が盛んだった頃に木材を運搬していたという、一帯を流れるルーレ川の水面に建物が浮かぶラグジュアリーホテルだ。

ラグジュアリーとはいえ、豪華とか派手ということではなく、品があって落ち着きがある雰囲気。小規模ゆえのきめ細やかなサービスで、とても居心地よかったです。

外壁や天井に丸太をランダムに組み合わせた円形の建物は、横から見ても斬新すぎるデザインだが、上からみると鳥の巣のようになっているそうで、ここにスパ施設(サウナ)がある。
宿泊するキャビンも斬新で、ルーレ川(というか冬なので、流氷の上!)に浮いており、もちろんデッキにアンカーが取り付けられているので流される心配はないけど、室内にいると氷の動く音が聞こえてくるのは、ちょっとした緊張感あり。

「アークティック・バス」の目玉コンテンツは、コールドバス・セラピーセッションという、“サウナ&冷水浴”。日本でもサウナブームですが、その本場である北欧スタイルのサウナは、ひと味違いました!! 

円形の建物の中庭に設けたプールが、いわゆる水風呂になるのですが、建物自体が凍った川の上に浮いてるくらいなので、メッチャ冷たい!! 温度は不明ですが、外気温がマイナス10度での水風呂といえば伝わるでしょうか……。

日本の標準スタイルと同じく、サウナと水風呂を3セットということで、最初は足を入れるだけで限界でしたが、最後は(なんとか気合いで)頭まで潜れるように。そんな“超”冷水浴で、ととのうというより、頭がクリアになった気が(笑)。

中庭をぐるりと取り囲む建物内にサウナ施設があり、氷が浮いているくらいの極寒プールで冷水浴。サウナ内ではロウリュやアウフグースも体験できた。
VINTERBAD(スウェーデン語で冬のお風呂)というタイトルの本。まさにこの表紙のような状態……。

円形の建物のメイン棟で提供される料理は、地元の新鮮な食材をふんだんに使い、伝統的な北欧料理を現代風にアレンジしたコースメニューで、こちらも地元産のクラフトビールやこだわりのワインとともに堪能。ルーレオに工房を構えるMOKK KERAMIKが手がける、自然からインスパイアされたという陶器の食器も料理を引き立てていました。

木の壁に囲まれ、ログハウスのようなあたたかみのあるメイン棟のレストラン。
食前酒のカクテルには、シーバックソーン(日本だとサジー)と呼ばれるフルーツを使っており、棚の上の大きなガラス瓶に入ったオレンジ色の木の実がそれ。
ディナーは、シーバックソーンを使ったSCALLOP(ホタテ)、メインのMOUNTAIN COW(牛肉)などから、切り株にのせてガラスケースの中で煙とともに運ばれてきた、きのこのカタチをしたデザートまで、どれも手の込んだ料理ばかり。

「EX30」のインテリアにまつわる、サステナブルな取り組みをデザイナーに聞く。

一夜明けた朝食後のフランクな雰囲気のなか、シニアデザインマネージャーのCecilia Starkから、EX30のインテリアデザインにまつわるプレゼンテーションがあり、スウェーデンの四季や自然風景、光などからインスピレーションをうけた内装や、4つの内装(日本では2つ)のテーマごとに、最適なリサイクル素材や再生可能素材を採用していることを拝聴。ボルボ車のサステナブルへの取り組みのホンキ度が伝わる内容でした。

PVCの窓枠やローラーシャッターを粉砕した再生素材を使った“パーティクル・パネル”の内装「ブリーズ」、ジーンズの廃棄繊維を使用した内装「インディゴ」のデニムなど、欧州仕様の4つのインテリアのサンプルを拝見。

ちなみに、チーム・ジャパンの大先輩の方のインタビューをこっそりお聞きしていると(笑)、シニアデザインマネージャーのCecilia さんは、インディゴがお気に入りだそうなので、日本導入に期待です!!

“オーロラ”も出た!! 木の上に個性的なキャビンが建つ「ツリーホテル」。

アイストラック後の2日目のホテルは、同じく“ハラッズ”に位置する「Tree Hotel」。アークティック・バスが川の自然の中なら、こちらは森の自然の中で、地上約4〜6mの高さの木の上にツリーハウスが建つ、驚きの光景が!!

開業当初は4つだった部屋が少しづつ増え、現在は8部屋に。それぞれ別の建築家が手がけた外観もインテリアも異なりますが、すべて個性的なキャビンとなっています。

アウトドアフィールドに客室があるので、グランピングともいえますが、いわゆるホテルライクなグランピングとはひと味違う、自然に寄り添って共存しているスタイルが好印象。

一番新しいキャビンのBiosphere(バイオスフィア)。部屋全体を球体のようにみせる外観すべてを覆うような巣箱は、ただの飾りではなく、スウェーデンの鳥類専門家に協力を依頼したもの。実際にエサが用意され、森の野鳥たちがやってくる。
左上は全面鏡張りのキューブ型にまわりの木々が映んだ光学迷彩のようなThe Mirrorcube(ミラーキューブ)、その奥に見えるのがもっとも広い部屋のThe 7th Room(セブンス・ルーム)、右上は無数の枝に覆われたまさに大きな鳥の巣のThe Bird’s Nest(鳥の巣)、左下は鮮やかな赤の建物なのにブルーと名付けられたThe Blue Cone(ブルーコーン)、右下は2番目に大きな部屋となるThe Dragon Fly(ドラゴンフライ)。
この「The UFO」がボクの宿泊先。ご覧のとおり、楕円形のUFO!! 地上からちょっと急なハシゴを登って、木のトビラ(重かった……)を開けて室内へ。ライトアップされた夜は、森にUFOが飛来したスクープ映像のようで、一晩だけ宇宙人になれた貴重な体験(笑)。

アウトドアフィールドに客室があるので、グランピングともいえますが、ホテルライクなグランピングとはひと味違う、自然に寄り添って共存しているスタイルが好印象でした。

そして、なんと! ノーザンライト(オーロラ)をみることもできました。北極圏のすぐ近くに位置する地域だけに、超幸運なサプライズ!! 冬はオーロラ撮影や犬そり、夏はルーレ川でのカヤックや釣りなど、季節に応じたアクティビティを体験することもできるそう。

写真だと緑色だけど、カメラが優秀なだけで……、肉眼だと流れている白い雲が時々グリーンになる状態。オーロラにも濃度のレベルがあるので、レベルが高ければ肉眼でもはっきり見えるそう。

木の上のキャビンで見つけた、サステナブルな設備。

ツリーハウス(木の上の家)という非日常の空間にあるホテルだけに、キャビンには水を使わない焼却式のトイレを設置。これは廃棄物の処理も不要で、残るのはわずかな量の灰だけというエコなトイレで、そのほか洗面所には、3Lの手洗い水を備えた給水システムを採用していました。

焼却式トイレはノルウェーのCinderellaというメーカーのもの。人里離れた上下水道がない地域にある家や、モーターハウスなどでも利用されているそうで、ガチで無臭。加えて、この給水システムだと節水の気持ちも生まれた(笑)。
順番は前後するけど、Tree Hotelのゲストハウスに到着したEX30と、The Big Winter Driveのタペストリーとともに、フロントで迎えてくれたハンサムボーイなスタッフさん。
トレッキング気分で、ゲストハウスから白樺に囲まれた雪原を抜け、ちょっと斜面を上がっていくと、先ほどのキャビンがあるエリアに到着。各部屋は森林にひっそりと佇んでいるので、スタッフさんに道案内をしてもらってはじめて7つのキャビンが見えてくる。
キャビンに続く山中には、さまざまな野鳥が生息いるので、各所に巣箱を設置していた。

「ツリーホテル」では“ブレスワーク・セッション”を体験。ここでのブレスワークは深い呼吸を繰り返し、意識的に呼吸をコントロールすることで、自律神経を整える効果をもたらすというセラピー的なセッション。

VOLVOのロゴが入ったアイマスクも用意されたので、ちょっとうたた寝モードにも……。

「EX30」のアンビエントライトのノーザンライト(オーロラ)をテーマにしたライティング環境で、インストラクターにならった呼吸の仕方に応じて、徐々に変化するサウンドも印象的でした。

レストランのあるゲストハウスは、インテリアも含めて、古き良き北欧住宅というイメージのぬくもりのある空間。ここでのディナーも地元の食材を使ったスウェーデン料理で、スモークされたREINDEER(トナカイ)や、ノーザンライトをイメージした綿菓子のデザートARCTIC RASBERRYなど、地元産のワインとともに美味しくいただいた。

世界遺産“Gammelstaden”の、歴史ある街並みにも映える、その姿。

ボルボ・ジャパンさんからおすすめ“映え”スポットとうかがっており、Googleマップにも経由地として登録されていた、世界遺産の「ガンメルスタード」にも立ち寄り。伝統ある旧い街並みにも似合う「EX30」の姿を確認できました。

Gammelstaden(ガンメルスタード)の街の中心部には、15世紀に建造された石造りの教会があり、それを取り囲むように400軒以上の木造家屋が現存。かつてスカンジナビア半島の北部で見られた街の様式をそのまま残した風景は、ルレオの「ガンメルスタードの教会街」として、ユネスコ世界遺産にも登録されている。
ハンドメイドのサーミ・ブレスレット、北欧の手工芸品などが並ぶ、新しめのギフトショップ「ARCTIC」。奥に停まるオーナーの愛車、ボルボ・V60もアウトドアスタイルで建物の雰囲気にお似合い。
奥に3台並んだEX30の隣に停まる、ブルーのボルボ・XC40にはHertzのステッカーが張ってあったのでレンタカーだったと推測。

また、初日の経由地だった「Gruvbergs stugan(グルブベルグシュトゥガン)」にも、スウェーデンらしい外壁の色、深い赤の建物があり、コーヒーとスイーツをいただいた室内の様子もいいカンジでした。

夏はトレッキング、冬はスノーシューハイキングなど、アクティビティの拠点として活用されている施設。中世ヨーロッパのようなスタイルに、木のスキー板を履き、木のスティックを持ったスキーヤー(?)の看板があり、室内には薪ストーブやミニコンポ(懐かしい)もあったり、この場所の歳月を物語るようで雰囲気満点!!

外壁の深い赤は、鉱山業が盛んだった地方で採れる顔料の色が発祥で、防腐効果もあったということから、現代の建物でもその雰囲気を踏襲したスタイルになっているそう(スウェーデン在住のチーム・ジャパンの先輩談)。

今回のスウェーデン・公道ドライブで役立った、“賢い”機能もご紹介。

路肩に立つスノーポールのような棒の上に黒いゴミ袋が被っているときは、エルクを近くで見かけたから横断注意、という地元ならではの標識を、試乗車でペアを組ませていただいたチーム・ジャパンのスウェーデン在住の先輩に教えていただきましたが、幹線道路や生活道路など同じ道路でも頻繁に制限速度が変わる、という教えも、賢い「EX30」はくみ取ってくれたようで……。

ACCを100km/hに設定した、センターディスプレイ上部の様子。通常走行時でも制限速度警告をオンにしていると、標識を認識するので、やさしいサウンド(笑)でお知らせ。学校周辺では、急に制限速度30km/hとかなるので、結構便利でした。

「EX30」と共通のコンセプトを体感できた、“The Big Winter Drive”。

小規模だけどラグジュアリー(豪華というより、品がある)な環境の「アークティック・バス」、個性的だけど北欧の大自然と共存した「ツリーホテル」の客室、持続していくべき自然環境下にあるツリーハウスの設備、北極圏の近くで見られたオーロラ、ルレオ旧市街に残る歴史ある街並みなど。素敵な思い出をたっぷり残すことができた、スウェーデン北部を巡る「EX30」とのウインタードライブ。

スカンジナビアデザインの長く愛用できるスタイリッシュでクリーンなルックスに、EVだから実現したサステナブルな取り組みを盛り込んだ、伝統ある「ボルボ」の歴史のなかでもっとも小さなSUV。ピュアエレクトリックモデルの「EX30」と共通するコンセプトを体感できる旅だったのでは? と勝手ながら思っております!!

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情報提供元: GO OUT
記事名:「 「ボルボ」史上最小SUVの電気自動車「EX30」。“北欧”で乗ってきました!! vol.2 【Life Style編】