2024年から始まる新NISA。気になっている人も多いのではないでしょうか。

そこでトクバイでは、新NISAについて紹介する短期集中連載を企画!
新NISAってなにがいいの? 投資を始めたいけどリスクがあるし難しそう、とモヤモヤしている人のために、専門家がやさしく解説します。
これさえ読めば、来年1月の新NISA・投資デビューも間に合いますよ!

第5回目の今回は、実際の新NISAの始め方について解説します!

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Q①:新NISAを始めるには、なにをすればいいの?

A①:金融機関で「NISA口座」を開きましょう

新NISAを始めるためには、「NISA口座」を開く必要があります。

新NISAは、少額投資非課税制度と言って、通常の金融商品では利益にかかる約20%の税金がかかりません。
つまり投資で得る利益が非課税になる制度です。

ほかの金融商品と区別し、非課税で計算するために、専用口座をつくるわけですね。

ネット証券で口座開設するのがオススメ

NISA口座は、銀行や証券会社などの金融機関で開くことができます。
と聞くと、どこでもいいように思いますよね。
しかし、購入できる商品は金融機関によって異なるので、よく調べてから申し込む必要があります。

最も取り扱う商品が豊富なのは、ネットの証券会社です。

楽天証券、SBI証券などは、第4回の連載でご紹介したような「ターゲットイヤーファンド」や「全世界株式型」に、「バランス型」の投資信託も豊富に揃っています。
店舗を持たない分、一般の証券会社と比べて手数料が安いのも魅力です。

証券会社でNISA口座を開く場合は、まず証券会社の総合口座を開き、その中にNISA口座を開くステップとなります。
銀行で開く場合も、NISA口座を単独で開くのではなく、銀行の口座を開いたうえでNISA口座を開く流れです。

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Q②:ネット証券で、口座を開くのは難しそう…

A②:ポイントを押さえれば、スマホからすぐできますよ

実は、NISAを始める際、いちばんネックになっているのがこの口座開設といっても過言ではありません。

ネット証券が良さそうと思っても、多くの人にとって証券口座の開設は初めてです。
ネット証券の場合、すべてオンラインでの開設となるため、見慣れない用語や画面に戸惑い、挫折してしまう人が少なからずいるのです。

そこでここでは、迷いやすいポイントとその解決策をご紹介します。
ここさえ押さえれば、スマホから数分で口座開設ができるはずです。

迷いやすいポイント①「一般口座?特定口座?」→「特定口座」を選びましょう

証券会社の総合口座は、税金が課される課税口座です。

一般口座と特定口座の2種類のタイプがあり、口座開設をする際には必ずどちらにするか聞かれます。
なんとなく、一般口座のほうが無難なように思えますが、初心者の方は特定口座を選びましょう。 

投資で得た利益には、通常は税金がかかるため、確定申告をする必要があります。

一般口座の場合は、利益の計算も確定申告も自分で行いますが、特定口座(源泉徴収あり)は、本人に代わって金融機関が利益や損失の計算と源泉徴収を行ってくれるため、確定申告は不要となります。
つまり、手間を省けるのは、圧倒的に特定口座というわけです。

迷いやすいポイント②「源泉徴収あり?なし?」→「あり」を選びましょう

特定口座を選ぶと、次は「源泉徴収あり」か「なし」かの選択を迫られます。
手間を省きたいのなら、ここは、「あり」を選びましょう。

源泉徴収ありを選ぶと、特定口座で売却した資産に税金がかかった場合、金融機関が先に利益から天引きしてくれます。
自分の口座に振り込まれるのは、税金が引かれたあとの金額なので、計算する必要がありません。

「特定口座で源泉徴収あり」を選んでおけば、確定申告と税金の計算もどちらも省ける、と覚えておきましょう。

迷いやすいポイント③株式配当金の受け取り方法は「証券口座」を選択しましょう

証券会社によっては、株式投資をして配当金が出た場合、受け取り方をどうするかを聞かれるケースもあります。
受け取りについては、

①「ゆうちょ銀行等で受け取る(配当金領収証方式)」
「証券口座受け取り(株式数比例配分方式)」

を選ぶのですが、これは②「証券口座受け取り(株式数比例配分方式)」を選びましょう。

新NISAで株式投資をして、配当金の受け取りを①「ゆうちょ銀行等で受け取る(配当金領収証方式)」にしてしまうと、非課税にならないためです。

現在の一般NISAを使っている人の中にも、こちらを選んだばかりに配当金が非課税になっていない人はけっこういますので、ご注意ください。

3つの”つまずきやすいポイント”に気を付けよう

気をつけたいポイントは以上の3つです。 
分かってしまえばそんなに難しくないと思いませんか?

あとは、投資信託の積み立てでポイントが貯められるかどうかもチェックしましょう。
クレジットカード払いにすれば自動的にポイント付与になる場合もあれば、申請が必要になる場合もありますので、取りこぼしのないようにしましょう。

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Q③:毎月の積み立てってどうやって払うの?

A③:銀行引き落とし、カード払いなど、好きな方法を選べます。

毎月の積み立ての支払いは、ご自身の好きな方法で行うことができます。

銀行口座から引き落とし

結論から言うと、毎月の積み立ては、手持ちの銀行からの引き落としがいちばん便利でしょう。
どこの銀行でも設定可能で、先取り貯蓄感覚で投資できます。

ただし、残高が足りなかったときは引き落としされません。

もし追加で買おうとする場合でも、つみたて投資枠では1回だけ買うこと(スポット購入といいます)はできませんし、残高不足で何度か引落ができないと積立設定自体が解除されることもあるため注意が必要です。
ただ、新NISAには成長投資枠がありますので、こちらではスポット買いが可能です。

もし引き落としされなかった場合も、成長投資枠を使って追加購入することができます。

クレジットカード払い

証券会社によっては、カード払いもできます。 

カード払いにすることで、残高不足になる心配はなくなりますし、ポイントを貯められる場合もあります。
楽天証券は楽天カード、SBI証券は、オリーブカードの利用でポイントが貯まります。

証券口座から引き落とし

証券会社の口座に入金し、そこから毎月引き落とすことも可能です。 

例えば、「今年は100万円投資する」と決めて、100万円を先に証券口座に入れておけば、あとは自動的に積み立てされるため、管理しなくていいので楽です。

ただし、証券口座は金利がつきません。
銀行口座から引き落としたほうが、わずかではありますが、引き落としされるまでは金利がつきお得です。

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Q④:金融機関を変更したいときはどうすればいい?

A④:今の金融機関に「廃止」手続きをしてから、新しい金融機関に申し込みます。

「今まではSBI証券を使っていたけど、楽天証券に変更したい…」
長い期間積み立て投資を継続していく中で、様々な理由により金融機関を変更したくなるかもしれませんよね。

金融機関を途中で変更することは可能です。

その場合、現在の金融機関から「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」を受け取り、その書類を新しい金融機関に提出することが必要です。

【勘定廃止通知書】
旧口座にNISA口座の商品を残しておくことができます。
保有しているNISA預かりの資産がある場合、そのまま非課税で運用することが可能です。

【非課税口座廃止通知書】
旧口座のNISA口座が廃止され、保有している資産がある場合、課税口座への払い出しが必要になります。

なお、どちらにしても旧口座で保有している資産を新口座に移すことはできません。

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Q⑤:途中で亡くなってしまったら、口座の資産はどうなるの?

A⑤:遺族の方が相続できます。

NISA口座で保有されていた資産は、相続財産として手続きすることができます。
投資信託などは、現金化することなく、投資信託のまま引き継ぐことが可能です。

相続人が何人かいて、分割したい場合も、投資信託の場合、基本的には「口数割り」といってひとつの商品を複数に分けて相続することが可能です(金融機関によります)。

ただし、NISA口座のまま引き継ぐことはできず、資産は課税口座に払い出されます。

手続きは、申請式です。
NISA口座を持っていたかどうかわからないと、相続の手続きはできませんので、家族間で金融機関や口座番号などは共有しておきましょう。

もし、亡くなった人がNISA口座を保有していたかどうかわからない場合は、税務署に聞くと教えてくれますので、問い合わせてみると良いでしょう。

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取材・文/カクワーズ

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教えてくれた人

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、日本証券アナリスト協会検定会員補(CCMA)。
FP法人シグマ
代表。日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)、会計事務所系のコンサルティング会社を経て独立。個人相談のほか、全国で講演も行っている。
監修著書に「老後、教育費…将来が不安!でも、面倒くさいことナシで、お金が貯まる方法、教えてください!」(エクスナレッジ)

情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 【今日から始める新NISA⑤】始め方を徹底解説!初心者の「どうすればいいの?」を解決します!