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保険には大きく分けて「掛け捨て」と「積み立て」があります。どちらも一長一短があり、選び方に悩む人は多いはず。自分にはどちらの保険が合っているのかを知る方法を、FPウーマン所属のファイナンシャルプランナー・石倉博子さんが教えてくれました。
掛け捨てのメリットは、なんと言っても保険料が安いことです。積み立て保険に比べると、大きな保障を安い保険料で確保できます。
また保険の種類も多く、商品自体もシンプルで分かりやすいため、適切な保険商品を選びやすいことも特徴です。
さらに、解約返戻金や満期保険金というものがそもそもないので、見直しをしやすいこともメリットです。
デメリットは、保険金を受け取ることがなければ、お金が1円も戻ってこない点です。また商品によりますが、定期保険では保険期間が終わって更新するときに、年齢が上がることで保険料も上がってしまう場合があります。そのため、長期間掛け捨ての保険を利用すると、積み立て保険以上に保険料がかかってしまうこともあります。
積み立て保険のメリットは、途中で解約した場合は解約返戻金が、満期になれば満期保険金が受け取れることです。そのため、貯蓄として考えることもできます。
また、保険料が高いことで、生命保険料控除の額も大きくなるため、掛け捨てよりも節税効果が高くなるケースもあります。
さらに、加入した年齢の保険料のまま、生涯にわたって保険料が上がらないことも魅力です。
デメリットは、保険料の負担が大きいことです。そして、途中で解約した場合、支払い保険料より少ない解約返戻金しか受け取れない商品がほとんどです。そのため、保険の見直しがしにくくなります。
また、貯蓄寄りの商品ほど保障が薄い傾向があるため、必要な保障が得られない場合もあります。貯蓄も重要視するなら、保険よりも利率の高い金融商品はたくさんありますので、その場合は保険と貯蓄を切り離して考えた方がよいでしょう。
それぞれの保険の特性がわかったところで、「掛け捨て」と「積み立て」がどんな人に向いているのか、具体例を挙げます。
ライフサイクルに合わせて、リスクの高い時期(子育て期間など)は手厚い保険に入るといった柔軟な選択ができる人は、掛け捨ての保険が合っています。一方、保険の見直しをするのはめんどくさい、基本"ほったらかし"にしたい人は積み立ての保険に入っていれば、自然と貯蓄もできて一石二鳥です。
まずは、自分のニーズがどこにあるのかを明確にすることから始めてみましょう。そうすれば保険選びもスムーズにいきますよ。