子どもや自分用にお弁当を作っている方、普段はどんなお弁当箱を使っていますか。プラスチックやステンレスなどお弁当箱は素材によって機能や見た目も様々。そんななかで、今回はお弁当箱界のあこがれ的存在(!?)である「曲げわっぱ」についての基本をご紹介します。桜が満開になりはじめ、春の到来を感じるいま、曲げわっぱデビューしてみませんか。


曲げわっぱって何?



曲げわっぱとは、杉などの天然木を薄く加工し、円形や楕円形に曲げて作られる容器のこと。日本で古くから作られている工芸品で、秋田県や青森県、静岡県、三重県など全国各地で素材や見た目の異なる曲げわっぱが生産されています。

曲げわっぱには、無塗装(白木)、漆塗り、ウレタン塗装などの種類があります。無塗装のものは、天然木の香りがあるところや殺菌効果があるのが良い点ですが、無塗装のため油じみができやすく、油物を入れるのはNG。またカビやすいので取り扱いにも注意が必要です。

漆塗りのものは殺菌効果・調湿効果があり、また洗剤で洗うことも可能。使い込むごとに色が変わっていく漆の美しさが楽しめ、長く愛用できます。

ウレタン塗装されたものは曲げわっぱ本来の殺菌効果や調湿性は持ち合わせていませんが、油じみの心配や取り扱いのしにくさもなく、まずは見た目を楽しみたい曲げわっぱ初心者さんにおすすめです。

それぞれ持っている良い点・悪い点は異なるので、購入時は製品の注意書きや使用方法をよく読み購入するようにしましょう。

どうして人気なの?



インスタグラムでは2018年3月現在「#曲げわっぱ弁当」の投稿数は33万超えと大人気!天然木ならではの見た目の美しさに加え、とても軽く持ち運びやすいという便利さも兼ね備えています。

近年のお弁当ブームや、毎日をシンプル・丁寧に暮らしたいという思考を持った人が増えてきていることも人気の背景。便利なものが増えた現代で、改めて民芸品や伝統工芸品に注目が集まっているということも理由の一つです。曲げわっぱは天然素材を使用している分、プラスチック製のお弁当箱などよりは取り扱いが難しいものの、忙しい家事や育児、仕事の中でお弁当タイムに「ちょっとした上質さ」を手軽に味わえるという、癒し効果があるのもポイントです。

価格は少し高いけど買う価値あり!

曲げわっぱは素材や大きさによって価格もさまざま。成人女性用の一般的なサイズだと、2000円台~1万円超えのものまでラインナップされています。プラスチック素材などの一般的なお弁当箱に比べて価格は高めですが、そのぶん天然木の持つ美しさが味わえ、また正しい使い方を守れば長く愛用できる品なので買う価値は十分にあるでしょう。天然木や漆塗りのものは殺菌効果や調湿性も持ち合わせているので、お弁当を安心しておいしく食べられるという点でもおすすめです。

注意するポイント



「取り扱いがちょっと難しそう…」と敬遠してしまってはもったいない!気を付けるポイントさえおさえておけば、とっても愛着のわくお弁当の相棒になりますよ♪注意ポイントは以下を参考にしてくださいね。

購入時

①容量



曲げわっぱは一般的なお弁当箱よりも深さのあるものが多く「思っていたより意外とおかずを詰められる!」と感じる方が多いです。少し小さいかな?と思うくらいでも大丈夫。「大は小を兼ねる」とはよく言いますが、お弁当箱の場合大きすぎるとおかずを詰める手間もかかりますし、スカスカでは寄り弁になってしまいます。選ぶ時は面の大きさだけでなく、容量をしっかりチェックしましょう。

②素材



先にも書いたように、曲げわっぱの素材は複数あり、それぞれ特徴が異なります。ご自身のライフスタイルや曲げわっぱを使ってみたい理由に合わせ、どの素材のものを使用するか決めましょう。

使用時

①おかずの種類



無塗装のものはしみができやすいため、油物やケチャップ・ソースなどの使用は控えてください。また木製のため、基本的に電子レンジや直火の使用はNGです。温かくないとおいしくないおかずは詰めないようにしましょう。もちろん、汁物も避けましょう。

②洗い方



漆塗り、ウレタン塗りのものは洗剤での洗浄もOKですが、無塗装のものは水で洗ってキッチンペーパーなどで水分をすぐに拭き取りましょう。カビが生えやすいので風通しの良い場所で乾かすようにし、注意して取り扱ってくださいね。


ここまでのご紹介で「せっかく買うなら無塗装のものがいいけど、扱いが面倒そうだし結局どれを買っていいかわからない…」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。ちなみに、私、編集部スタッフTは小判型の1段でウレタン塗りされた曲げわっぱ(約9000円で購入)を10年ほど使用しています。調湿効果は無いといわれていますが、心なしかお米がいつもよりおいしく感じます(※個人の感想です)。

何よりお弁当を詰めるときも食べるときも、その美しさにとってもウットリして、見ているだけで楽しめるのでウレタン塗装のものも十分おすすめ!もちろん無塗装や漆塗りにはその機能からもっと「おいしく」お弁当を食べられる良さがあります。せっかく買っても使わなくなってしまってはもったいない!自分が一番使いやすいものを、ライフスタイルやお好みで選んでくださいね。

使用例をいろいろ紹介

いろいろなおかずと合う曲げわっぱ。どんなふうに使えばよいのか、一例をご紹介します。

①ごはんとおかず



オーソドックスな組み合わせであるごはんとおかず。詰めるときは先にごはんから詰めてください。ごはんを半分より少し広めに詰めると、おかずとのバランスがとりやすくなりますよ。

②どんぶり弁当



タコライスやオムライス、牛丼など、どんぶり系やのっけ弁でも曲げわっぱに詰めれば何だか丁寧な印象に。木の弁当箱に豪快に詰められた見た目が食欲をそそります。端っこに漬物や副菜などを少し詰めれば、品数は少なくても満足感たっぷりのお弁当ができあがります。

③麺弁当



曲げわっぱは、汁気を少な目にすれば麺にだって対応可能です。うどんやそうめんをそのまま詰めてつゆだけ別添えにしても良し、味付けしたパスタを詰めても良し。しっかり容量があるので1食分が十分に入れられますよ。


いろいろな種類のお弁当に大活躍の曲げわっぱ。1つ持っていればお弁当生活が楽しくなること間違いなし。今年は曲げわっぱデビューしてみませんか。


情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 「曲げわっぱ」で新・お弁当生活!選び方・使い方基本のきを解説