審査委員長の陳建一氏


 道路関係4公団が民営化され、2015年10月1日で10年となった。このNEXCO創立10周年の節目に、3社(東日本、中日本、西日本)合同での「SA・PAメニューコンテスト全国大会」が23日、都内で行われた。


 同コンテストは、「地元の食材を使用し、地域に伝わる郷土料理や調理方法を活用するなど、地域の食文化や魅力をアピールする、そのエリアでしか味わうことのできない新メニュー」をテーマに、全国のSA(サービスエリア)・PA(パーキングエリア)のレストランなど158店舗が参加。


 2015年10月1日より、コンテストに出場するSA・PAで販売を開始すると同時に、NEXCO各社が主催するブロック予選、ブロック大会を勝ち抜いた12店舗の中から、高速道路ナンバーワングルメを決めるというもの。


 審査の基準は試食審査(美味しさ、料理としてのバランス)、視覚審査(彩り、盛り付け、器のこだわり)、価格審査(コストパフォーマンス)、テーマとの適合性審査(地元食材のこだわり、ご当地感の演出開発ストーリー)、オリジナリティー審査(独創的なアイデア、工夫)について審査委員が総合的に審査する。



 ■審査委員


 ・審査委員長

 陳建一氏(「四川飯店」オーナーシェフ)


 ・審査委員

  小島正美氏(毎日新聞社 生活報道部編集委員 食生活ジャーナリストの会 代表幹事)

  白井操氏(料理研究家)

  福島正八氏(武蔵野調理師専門学校 理事 校長)

  村田吉弘氏(料亭「菊乃井」主人)

  森田拓朗氏(リクルートライフスタイル関東・東北じゃらん編集長)

  計6名(五十音順)


 Aブロック1

 西日本代表 長崎自動車道 川登SA<上り線>

 『九州三都 大名椀御膳~長崎街道 味の大名行列~』(1706円・税込)

 「長崎街道沿い(長崎・佐賀・福岡)のうまかもん」を集め、有田焼や有田卓袱を見立てた器を使用し、九州の味と魅力をお楽しみいただけます。



 Aブロック2

 中日本代表 東名高速道路 牧之原SA<下り線>

 『「おごっつォ!」まきのはら 茶づけ』(1980円・税込)

 茶・塩・鰹節の郷土三食材を使用した、「酒後の飯」的なお茶漬け感を超えた、新感覚「おごっつオ(ご馳走)茶づけ」です。



 Aブロック3

 東日本代表 長野自動車道 姨捨SA<下り線>

 『姨捨のTSUKI』(1500円・税込)

 信州上田地鶏「真田丸」、信州サーモン、信州味噌など、郷土の食材を洋風にアレンジし、新しい味わいを感じていただけるメニューです。



 Aブロック4

 西日本代表 舞鶴若狭自動車道 西紀SA<上り線>

 『農都篠山 今昔味わい御膳』(1280円・税込)

 京懐石料理の八寸盛り風に盛り付け、地元の郷土料理を参考にした豆腐の炊き込みご飯と手延べ黒豆そうめんの澄まし汁を合わせて表現しました。



 Aブロック5

 東日本代表 東北自動車道 長者原SA<上り線>

 『旬遊闊歩~大地の饗~』(1680円・税込)

 蔵王爽清牛を塩焼きにし、牛タン焼をアレンジした牛タンそぼろのタコライス風などオリジナリティーに富んだメニューです。



 Aブロック6

 中日本代表 東名高速道路 EXPASA足柄<上り線>

 「東海道御厨三国~富士から奏でる伝統と祝膳~」(3000円・税込)

 “熟成”にこだわり現代風食材の旨みを凝縮した膳とし、箱寿司や箱根西麓牛のみそ焼きなど地元御殿場の伝統料理をアレンジしました。



 Bブロック1

 東日本代表 関越自動車道 上里SA<下り線>

 『上里真心膳』(2980円・税込)

 「武州和牛」「姫豚」の串焼きは、“おろしポン酢”とヤマキ醸造の味噌を使用した料理長特製“焼葱味噌”の2種類のソースで楽しめます。



 Bブロック2

 中日本代表 長野自動車 梓川SA<上り線>

 『野麦峠~すんきとうじ蕎麦~』(1620円・税込)

 自家製の「とうじ蕎麦」と木曽地方で健康食品として食される「すんき漬け」が楽しめる、伝統と工夫が感じられる一品です。



 Bブロック3

 東日本代表 常磐自動車道 Pasar守谷<上り線>

 『茨城イタリアンフルコース ファンタジーな料理の世界』(2980円・税込み)

 贅沢な茨城県産の食材を全てのお皿に込め、器にもこだわり茨城を堪能できる6皿フルコース。価格以上の満足と感動でおもてなし。



 Bブロック4

 西日本代表 山陽自動車道 下松SA<上り線>

 『~やまぐち 味百景~』(1850円・税込)

 「お客様に山口の美味しさを知っていただく」をテーマにスタッフが家庭で親しんでいる料理を持ち寄り、ご当地感溢れるメニューに仕立てました。



 Bブロック5

 中日本代表 北陸自動車道 有磯海SA<下り線>

 「越中とやま 食の玉手箱”旅のしおりに想いを込めて”」(3200円・税込)

 選りすぐりの食材を和洋中のアレンジで織り込み、五箇山豆腐、鰤、甘海老、紅ズワイガニなど、冬に味わい深くなる富山をご堪能ください。



 Bブロック6

 西日本代表 米子自動車道 蒜山高原SA<上り線>

 「~ひるぜんからの贈り物~ひるぜん白蕎麦御膳」(1450円・税込)

 「地産食材を使った体に優しい」をテーマに掲げ、大山豚を使ったしゃぶしゃぶのしめに白蕎麦を使用し、豪華なメイン料理に仕上げました。



 ■結果

 グランプリ

 中日本代表 北陸自動車道 有磯海SA<下り線>

 『越中とやま 食の玉手箱”旅のしおりに想いを込めて”』(3200円・税込)


 準グランプリ

 東日本代表 常磐自動車道 Pasar守谷<上り線>

 『茨城イタリアンフルコース ファンタジーな料理の世界』(2980円・税込)


 西日本代表 山陽自動車道 下松SA<上り線>

 『~やまぐち 味百景~』(1850円・税込)

 

 審査委員特別賞

 西日本代表 長崎自動車道 川登SA<上り線> 

 『九州三都 大名椀御膳~長崎街道 味の大名行列~』(1706円・税込)


 東日本代表 関越自動車道 上里SA<下り線>

 『上里真心膳』(2980円・税込)

 

 中日本代表 長野自動車 梓川SA<上り線>

 『野麦峠~すんきとうじ蕎麦~』(1620円・税込)

 

 他の6品は優秀賞



 審査委員長の陳氏は、「ご承知の通り、高速道路では、本当に美味しいものをみなさんに食べていただこうということをずっと継続してやっております。私もNEXCO東日本のコンクールで毎回審査させていただいております。コンクールを年々やっていると、料理のレベルが上がって美味しくなるんです。でも、僕が感銘を受けたのが、料理人も大事なんですけど、歌を歌ってきた人がいます。これは目に見えますね。ここのインターのレストランでサービスする人たちがすごく笑顔でお客さんに接しているんだなということが、すごく伝わってきました」と、レストランで大事なのは、味も大事だが、全体的な雰囲気だという。


 続けて、「料理人の方々とホールのスタッフの方が一致団結して、美味しい料理を提供していただければ。ぜひ、こういう大会を継続していただいて、美味しい料理を作っていただければと思います」と、総評を述べた。


 今回出展されたメニューは、3月31日まで、それぞれのサービスエリアで食べることができる。


 




情報提供元: News Lounge