同じような物なのに呼び名が違ってややこしいものがあります。代表例としては「おはぎ」と「ぼたもち」。果たしてこれらの違いはなんなのか? 今回はそんな似ている様でやっぱり同じもの、もしくは違うものを解説していきます。諸説あるのでざっくり覚えて帰っていただければと思います。

ルビーとサファイア

宝石としても人気の2種。ともにコランダムという鉱物で生成過程で赤くなればルビー、その他の色がサファイアと呼びます。

枝豆と大豆

この時期、ビールのお供に大活躍の枝豆ですが、大豆を未成熟で収穫したものが枝豆。さらに成熟させたものが大豆です。栄養価は大豆が枝豆を圧倒していますが、ビタミンCなどは枝豆の方が豊富に含まれています。ちなみに小豆はというとマメ科ササゲ属、大豆はマメ科ダイズ属なので別物。

するめとあたりめ

ヤリイカやスルメイカを干して長期保存できるようにしたスルメ。一方でアタリメという呼び名もありますが、これらは同じもの。一説にはスルメの「する」がお金が無くなる意味に聞こえ縁起が悪いということで、アタリメと置き換えるようになったんだとか。

ワシとタカ

猛禽類でタカ目タカ科。この2種の違いは大きさ。大きいのがワシで小さいのがタカと分類します。とはいえ小柄のワシや大柄なタカもいるので判別は難しいそう。

大きさで呼び名が変わるのはイルカとクジラも同様。ともにクジラ目でハクジラ類の個体で小さいのがイルカ、大きいのがクジラと呼ぶそうです。

触れ合えるカフェがあったり個人でペットとして迎えることもある人気のフクロウ。フクロウはミミズクとともにフクロウ目フクロウ科で同じ種類。違いといえばミミズクの特徴でもある耳のような羽「羽角、耳羽」の有や無しや。ところが羽角があるのにシマフクロウがいたり、羽角が無いのにアオバズクがいたりします。

卵と玉子

これは違いというか書き方の違いですが、卵は鳥や魚など生物として子孫を残すため孵化を目的としたものを卵と書きます。一方、玉子は食用目的のものを言います。ただ明確な取り決めがあるわけではないので、レスバにおいて我が物顔で披露しないように。

おはぎとぼたもち

見た目は同じで餅をあんこでコーティングした和菓子。同じものと考えていいようですが、違いが諸説あります。ぼたもちは牡丹餅と書き春の彼岸ごろに咲く牡丹をイメージしてその頃に作られるのはぼたもち。おはぎはお萩と書き、萩が咲く秋に作られるものをおはぎという説が。またつぶあんorこしあんなどの違いがあるとの説もありますが口に入れたら一緒です。

似てるけど違うよ

サラミとカルパス

おつまみやおやつにお手軽に食べられるドライソーセージの一種、サラミとカルパス。似ているこの2つの違いは、まず発祥がサラミはイタリア、カルパスはロシア。使用されている肉もサラミは牛肉と豚肉。一方カルパスは牛肉、豚肉、鶏肉で出来ているそうです。また水分量も違うためカルパスがやや柔らかく感じられます。

ストッキングとタイツ

男女ともに愛用者の多いストッキングとタイツ。これは厚さによって違うようで30デニール(デニール=糸の太さを表す単位)までがストッキング。以上がタイツとされるそう。ただ厳密な取り決めがあるわけではないようなのでメーカーによってはこの条件に合わない商品もあるようです。

まだまだありそうな呼び方が違うけど同じもの・似たようなもの。こういうのを書くと「厳密には○○の違いが!!」とかとすごく真剣に怒ってくる人がいますが、先に書いたように諸説あるんです。ざっくりでいいんです。そしていつか真面目に研究なさっている方に明確により分けて頂ければ嬉しいですね。

和菓子の基本 2016年06月21日発売号
Fujisan.co.jpより
情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 【諸説アリ】ざっくり覚えよう、似ているものの区別