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「すすめ! かいてんずし」(作・絵:岡田 よしたか)
実は、回転寿司をネタにした絵本はたくさんございます。パンダ絵本が多いのと同様、子供は回転寿司が大好物なのございます。そんな回転寿司絵本のなかでも突出して笑えるのが、こちらの絵本でございます。別格でございます。
爆笑絵本、大人も笑える絵本は、これまでにいくつかご紹介してまいりましたが、この「すすめ! かいてんずし」は、読んでいるうちに、絵本を読んでいるのか、落語を聞いているのか、漫才を聞いているのか、わからなくなってしまうのでございます。落語や漫才を聞いているような錯覚にとらわれるのでございます。
是非、その感覚をみなさまにもご体験頂きたいのでございます。それだけでは、ございません。この絵本のゴイスーなところは、お笑い教本的な側面を兼ね備えているところでございます。ネイティブな関西弁、フリ落ち、掛け合いなど、お笑いの基礎が満載、お笑いの勉強にはもってこいでございます。まさに、お笑いの「赤バイエル」なのでございます。
ちなみに作者は、以前ネットでも話題になりました「うどんのうーやん」の岡田よしたか様でございます。
岡田様の作品はオール関西弁でございます。もちろん岡田様は大阪生まれ、ネイティブでございます。岡田様の絵本の特長といえば、食べ物をリアルに擬人化したシュールな展開とテンポのいい大阪弁。ナンセンス・ユーモア絵本作家として有名でございます。
なかでも有名なのは、さきほど少しご紹介した自ら出前に出かける「うどんのうーやん」、急いでいるようで、あちこちへ寄り道ばかりの「ちくわのわーさん」、漫才師をめざす「こんぶのぶーさん」でございます。うどん、ちくわ、こんぶが主人公の絵本でございます。
他にもフライ(揚げ物)たちだけで作った野球チームがキッチン用品のチームと試合をするまでが描かれた「ぼくらはうまいもんフライヤーズ」もございます。
お子様に笑いの英才教育をお考えの親御様、是非一度、「すすめ! かいてんずし」ご体験くださいませ。
(文:N田N昌)